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【断熱等級7でも失敗?】夏に2階が“サウナ”になる理由

こんばんは、かおり木工房のそうのです。

今日の静岡市、最高気温は35℃近く。
朝から「今日もエアコンが効かない…」という声がLINEでもいくつか届いています。

実は最近、「断熱等級7の家にしたのに、2階が暑くて寝られないんです」というご相談が増えています。
「え?断熱性能って最上級なんでしょ?」と思うかもしれません。
でも──そこには、見落とされがちな“ある盲点”があるのです。

今回は、断熱性能だけでは防げない“夏の暑さ”の本当の原因と、その対策についてお話しします。

断熱等級7=涼しい家、とは限らない?

断熱等級7という言葉、最近の住宅広告でもよく見かけます。
弊社ももちろん、断熱等級7の仕様に対応していますし、自信を持ってご提案しています。

ですが、これだけでは“家の中が涼しい”という保証にはなりません。

理由はシンプルで、断熱性能とは「外気の影響を“遅らせる”性能」であって、室温をコントロールするものではないからです。

たとえば、朝8時から南面の窓に直射日光が当たっている家の場合。
いくら断熱材で守っても、“家の中に侵入した熱”は抜けにくくなります。

特に2階は太陽に近く、屋根からの輻射熱や、日中に蓄積された熱の影響で、夜でも30℃を超えることがあります。

「日射遮蔽」がなければ、断熱は“熱を閉じ込める箱”

夏に涼しく過ごすには、「断熱+遮熱(遮蔽)」のセットが必要です。
具体的には、以下のような対策が効果的です。

・軒の出を深くする(真夏の高い太陽光をカット)
・窓の外側にアウターシェードやすだれを設置する
・西日を受ける窓を極力減らす
・北・東側の通風計画を重視する

このように、「そもそも熱を家に入れない」ことが先決です。
断熱だけを強化しても、“熱の侵入口”が無防備な家は、逆に熱がこもってしまうのです。

実例|断熱等級7×C値0.1でも暑かった家の改善例

あるお客様の家では、UA値0.26/C値0.1という高性能な仕様でしたが、夏の夜、2階が31℃まで上がり、寝苦しくなる日が続いていました。

調査の結果、以下のような改善を行いました。

・南面の2階窓にアウターシェードを設置
・小屋裏に排気ファンを追加(熱だまり解消)
・風の通り道になるよう2階廊下の窓を可動式に変更
・夕方以降の空調タイミングを前倒し(熱がたまる前に冷房開始)

これにより、同じ気象条件でも最大で2.5℃の温度低下が確認され、夜間エアコン使用量も約20%減少しました。

本当に快適な家をつくるには「熱の動きを読むこと」

家は、性能数値だけで快適さが決まるものではありません。
断熱等級やC値は重要ですが、それはあくまで“前提”であって、“設計”がすべてを決めます。

私たちかおり木工房では、太陽の角度、風の流れ、窓の配置を一邸一邸シミュレーションしながら設計を行っています。
だからこそ、エアコン1台でも快適に暮らせる“松尾式全館空調”が実現できるのです。

「等級は最高だったのに…」という後悔をしないために、
数値だけでなく“熱の流れ”を意識した家づくりをしてみませんか?

それでは、また。


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