「窓の“位置”で家は暑くも寒くもなる──太陽を味方にする家づくり」
こんばんは、かおり木工房のそうのです。
静岡市は、朝10時ごろからしっかり雨が降り始めました。
午後は肌寒さが増し、
夕方には雨脚が弱まり、夜にはすっかり止みました。
雨の日は、太陽のありがたみを痛感しますよね。
現場でも「今日は日射が取れないから、室内の温度がぐっと下がるだろうな…」
と自然と考えてしまいます。
ただ、ここで疑問が浮かびます。
「雨の日に寒くない家って、どうやってつくるのか?」
そして、この答えは
“窓の位置”をどう決めるかでほぼ決まる
というのが、現場で20年以上家を建ててきた僕の実感です。
今日のテーマは、
家づくりの悩みトップ10に必ず入る
■「窓の位置と家の暑さ寒さ」
について。
そして結論から言います。
結論
どんなに断熱性能が高くても、窓の位置が間違っていると“必ず後悔する”。
これは静岡で高性能住宅を建て続けてきた工務店として、
胸を張って言える事実です。
雨の日にも揺るがない快適さ。
晴れの日には太陽を正しく味方にする。
この両立を叶える“窓配置”の本質を、
今日は深く掘り下げていきます。
第1章|雨の日に“寒くなる家”の決定的共通点
(断熱材のせいだと思ってませんか?)
まず今日のような一日。
10時から本降り → 夕方くもり → 夜に雨上がり。
こういう日は、
日中の気温よりも“室内の体感温度”がガクッと下がる家が多い。
その理由はシンプルで、
■日射がゼロになるから
です。
人間の体の温まり方も、
家の中の熱の作られ方も、
実は 日射の影響がとてつもなく大きい。
ところが、
雨の日に寒くなる家には、はっきりした共通点があります。
●寒くなる家の共通点①
南側窓の位置に“太陽が届いていない”
雨の日はもちろん、
晴れの日でも隣家の影になってしまう位置に窓を置くと、
冬の日射取得が“ゼロ”になります。
断熱等級6でも7でも、
日射が取れない家は寒い。
●寒くなる家の共通点②
廊下・玄関・洗面がほぼ外気温のまま
窓の量が少なすぎる、
あるいは光が届かない間取りだと、
家の中に温度の“谷”ができます。
これが体感温度を下げる一番の原因。
●寒くなる家の共通点③
東西の光をまったく使えていない
今日のように雨の日、
朝の東光・夕方の西光は“数少ない温熱源”です。
ですが、
・東の窓を小さくしすぎる
・西に大開口をつくって夏に苦しむ
──こうした極端な窓計画の家が本当に多い。
●寒くなる家の共通点④
全館空調との相性が悪い窓配置
全館空調は“温度を動かさずにキープする”のが本領。
しかし家そのものが光を取り込めていないと、
維持エネルギーがどんどん増える。
結果的に
「光熱費が上がる家」
「システムが苦しむ家」
になります。
第2章|“晴れの日だけ”快適な家づくりは卒業する時代
(雨の日にこそ家の性能が露骨に出る)
僕は毎年、温度ログを取りますが、
はっきり言えるのは
■雨の日ほど、家の性能差が出る
ということ。
今日のように雨が10時から始まり、
昼は完全に日射ゼロ。
夕方までグレーの空。
こういう日は、
窓配置が正しい家と間違っている家で、
なんと 室温に3〜5℃の差 がつきます。
これは断熱材の差ではありません。
施工精度の差でもありません。
■「設計」の差です。
なかでも最も大きいのが
「窓の位置」。
第3章|“太陽に素直な家”が冬あたたかく夏すずしい理由
(断熱材よりも効果が大きい)
太陽の動きを知ると、
窓の位置が家づくりでどれほど重要かが見えてきます。
■冬
・南から低い角度で光が入る
・光は“奥まで”差し込む
・床に当たるとその熱が室内に蓄えられる
・午後までゆっくり冷めにくい
冬は“光が暖房”です。
■夏
・太陽は真上に近い
・軒・庇があれば直射は入らない
・室内の温度上昇を大幅に抑えられる
夏は“光を切る”のが正しい。
■東西
・東は朝室温を上げる
・西は夕方の熱を入れすぎないのがポイント
東西の扱いが上手い家は、
1日の室温のブレが少ない。
■静岡の特徴
静岡は
・冬の日射が入りやすい温暖地
・夏は西日が強い
・風は海風・山風が混じるが、通風は年中安定しにくい
つまり
「窓の位置」が他県の倍重要
なんです。
第4章|では“正しい窓の位置”とは何か?
(静岡で最適化した具体パターン)
ここからは、
実際に静岡市でC値0.3以下・断熱等級6〜7の家を建ててきた視点で
「再現性のある窓配置」をお伝えします。
●① 南窓は「大きく」よりも「当たる位置」
→ 隣家の影にならない高さに
→ リビングの奥まで光が入る角度を計算する
→ 大きさは“必要最低限”でいい
南面の“○○階の屋根の影”を読むのは必須。
●② 西の窓は極力小さく
→ 大開口は禁止
→ 庇を出しても夏は厳しい
→ “使い方”に応じて最小に
西日の扱いで、夏の光熱費が大きく変わります。
●③ 東は「朝の暖房」
→ 東面に小さな窓をうまく配置
→ 雨の日も朝の採光をサポート
冬の朝、光が1時間入るだけで室温が1〜2℃変わります。
●④ 北側は“明るさの窓”
→ 熱は入らないが光が柔らかい
→ 洗面・キッチンにすごく相性がいい
北は“暗さ対策の味方”。
●⑤ 庇・軒は必須
→ 光の角度と庇の長さはセットで考える
→ 特に静岡は効果が大きい地域
庇は外観だけで決めてはいけません。
第5章|雨の日でも“寒くならない家”にするためのチェックリスト
(窓の位置が合っている家は雨の日こそ強い)
今日のような雨の日に、
あなたの家(または計画中の家)はどうでしょうか?
以下のチェックが3つ以上✕なら、窓配置を見直すべきです。
✔ 南の窓に冬の日射が“本当に”入るか
→ PC作業の影ではなく、光の線そのものを見る
✔ 隣家の影の時間を調べたか
→ 冬至の12時に影になる家はめちゃくちゃ寒くなる
✔ 東西の窓を使いすぎていないか
→ 夏に後悔する
✔ 洗面・脱衣が暗すぎないか
→ 湿度が上がりやすく、カビの原因に
✔ 廊下が外気温みたいになっていないか
→ 全館空調の“効き”が悪くなる
✔ 庇と窓の相性は設計されているか
→ 庇はデザインじゃなく“温熱部材”
✔ 北側の光をどう使うか考えているか
→ 北は“魔法の光”です
第6章|窓の位置を制した家は“住むほど得する”
(雨の日のたびに実感する)
窓配置が正しい家は、
雨の日のたびに「良かった」と思える家です。
・室温が2〜3℃落ちにくい
・湿気のこもり方が違う
・光がまわるので暗くならない
・電気代が下がる
・精神的に落ち込みにくい
・家族が自然に明るく過ごせる
そして、
これは設計ミスでは取り返せません。
後から窓の位置を変えることは、ほぼ不可能。
だからこそ、
家づくりの最初に“窓”を見るべきなんです。
まとめ
性能より先に、太陽を見る。
太陽より先に、窓を見る。
これは、静岡で高性能住宅を建て続けてきた僕が
ずっと伝えている真理です。
今日のような雨の日にこそ、
家の“本当の性能”が露骨に出ます。
断熱材の種類でも、
気密性能でもなく、
最初の一歩である
「窓の位置」
ここを外さなければ、
家は必ず快適になります。
そして“後悔ゼロの家”に近づきます。
あなたの家づくりが、
今日の雨上がりのように、
明るく晴れやかになりますように。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
それでは、また。
賢い夫婦がやっぱり選んだ注文住宅専門工務店「かおり木工房」
住所:静岡市葵区瀬名川1-27-53
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