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「結露は冬だけ」と思っていませんか?

—見えない湿気が家を痛める真実

こんばんは、かおり木工房の宗野です。
今日の静岡市は朝こそ肌寒かったものの、秋の匂いを感じる一日でしたね。
この時期、朝晩の気温差が10℃近くになる日もあり、
「窓にうっすら水滴がついていた」「寝室の隅がじっとりしていた」なんて声をよく聞きます。

実はそれ、冬の結露の前兆なんです。
そしてもっと怖いのが、“見えないところで進む壁内結露”

今日は、“高気密高断熱住宅でも起こる結露”の正体をわかりやすく解説します。
「断熱等級6なのに結露する」「樹脂窓なのに湿っぽい」そんな悩みを感じている方、
きっと今日の記事が答えになります。


第1章|「結露=冬だけ」という思い込みが危ない

多くの方は「結露=冬の寒い朝の窓」というイメージを持っています。
でも実際には、秋口からすでに結露の準備は始まっています。

なぜなら——
夜に冷え込み、朝に外気温が上がるこの時期は、
家の中に残った湿気が逃げきれず、
壁や窓の内部で“凝縮水”として現れ始めるからです。

たとえば、
・洗濯物を室内干しする
・料理や入浴で湿気を多く発生させる
・24時間換気を止めてしまう
こうした日常の行動が、じわじわと湿度を上げ、
やがて“壁の中”で結露を生む原因になります。

つまり、冬だけ対策すればいいという考え方は危険なんです。


第2章|「窓の結露」と「壁内結露」は別モノ

見える結露(窓ガラス)と、見えない結露(壁内)はまったく別の現象です。

  • 窓の結露:室内の暖かく湿った空気が、冷たいガラス面で冷やされて水滴になる
  • 壁内結露:室内の湿気が壁の内部へ侵入し、断熱材の内部で結露を起こす

後者の“壁内結露”は厄介です。
木材を腐らせ、断熱材を湿らせ、カビ・ダニの温床にもなります。
しかも、見えないところで進むため、発見が遅れがち。
気づいたときには壁紙の裏で黒カビが…というケースもあります。


第3章|なぜ「高断熱住宅」でも結露するのか?

「うちは断熱等級6だから大丈夫!」と思っている方も少なくありません。
でも、断熱性能が高い家ほど、湿気が逃げにくい構造なんです。

家の“保温性”は上がっても、“通気性”を誤ると湿気がこもります。
これは人で言えば、「厚着をして汗をかいたまま脱げない状態」。

特に、気密が高いC値0.3以下の家では、計画的な換気と透湿設計が重要になります。
ここを理解していない設計者が建てた高性能住宅では、
「夏型結露」や「中間期結露(秋口)」が起こりやすいのです。


第4章|結露を防ぐキーワードは“透湿”と“防湿”のバランス

気密を高めれば湿気は止まりますが、
一方で水蒸気の逃げ道も必要です。

かおり木工房では、壁内に可変透湿気密シート(タイベックVCLスマート)を採用。
これにより、冬は湿気を防ぎ、夏は逆に放出できる“呼吸する壁”を実現しています。

そして、壁外側には透湿防水シート+コーチパネルを組み合わせ、
湿気を溜めない断熱層を構築。
この構成により、壁の中の“温度差”と“湿気”のバランスを科学的にコントロールします。


第5章|「換気」を止めると、家は病気になる

秋から冬にかけて、「寒いから」といって24時間換気を止める方がいます。
しかし、これが最悪の選択です。

一種換気(熱交換換気)は、
外の冷たい空気を取り込みながら、熱だけを再利用する仕組み。
つまり、“換気しても寒くならない”のが特徴です。

この換気を止めてしまうと、
湿気がこもり、CO₂濃度が上がり、カビやダニが発生。
さらには、壁内の温度差で結露を誘発します。

私たちは、お客様にこうお伝えしています。

「換気は“空気の健康保険”です。止めたら病気になります。」


第6章|結露を防ぐための「暮らし方3箇条」

  1. 洗濯物はできるだけ“換気しながら”室内干しをする
     → 換気扇を回す、または除湿機を併用して湿度を逃がす。
  2. 窓際に家具を密着させない
     → 空気が滞留して温度ムラができ、結露の温床になります。
  3. 湿度計を1階と2階に設置
     → 相対湿度を常にチェックし、60%を超えたら除湿を。

第7章|見えない「壁内結露」を防ぐ設計思想

私たちは、設計段階からWufi(湿気解析シミュレーション)やホームズ君断熱計算を用いて、
壁内の湿気移動を科学的に検証しています。

特に、静岡のように湿度が高い地域では、
「北側外壁」「水回り」「天井裏」などの湿度負荷が大きく、
そこにどんな断熱材・透湿層を組み合わせるかが重要。

高性能グラスウール20K+調湿シートの構成は、
コストと性能のバランスが良く、
Wufi解析でも“結露リスク0%”を確認しています。


第8章|結露は「住宅の寿命」を縮めるサイレントキラー

結露はただの“水滴”ではありません。
それは木材の腐朽、断熱材の劣化、シロアリ誘発、カビ胞子の増殖など、
住宅を“静かに痛める”サイレントキラーです。

しかも、壁内結露は築3〜5年で現れ始め、
10年後には目に見える形で“性能低下”として現れます。

だからこそ、
「見えない水の動き」を設計できる工務店を選ぶことが、
これからの家づくりでは欠かせない時代になっているのです。


まとめ|数字よりも「湿度バランス」を設計する時代へ

断熱等級・C値・UA値。
確かにどれも大切な数字ですが、
「湿度の設計」こそ、これからの住宅に欠かせない視点です。

かおり木工房では、
“太陽に素直な設計”+“湿気に正直な構造”を両立することで、
冬でも結露しない、夏でもベタつかない、
一年中“呼吸する家”を実現しています。


賢い夫婦がやっぱり選んだ注文住宅専門工務店「かおり木工房」

住所:静岡市葵区瀬名川1-27-53
電話:054-261-2807(10時〜17時)
社長直通:090-6587-4713(「HP見た」とお伝えください)
施工エリア:静岡市・焼津市・藤枝市

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