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日射遮蔽なしでは暑さを防げない!エアコンだけに頼らない静岡の家づくりとは

こんばんは、かおり木工房のそうのです。

先日のニュースで、静岡市の9月中旬の気温が34℃を超え、観測史上でも異例の残暑と報じられました。「夜になっても気温が下がらない」「エアコンを切るとすぐに蒸し暑くなる」といった声が市民から多く聞かれます。

地球温暖化が加速する中で、住宅に求められる性能はかつて以上に厳しくなっています。しかし「高断熱だから夏も快適」と思っている方は少なくありません。実際、静岡で暮らしているお客様からも「断熱等級6にしたのに思ったほど涼しくない」といった相談を受けることがあります。

なぜこのような“誤解”が生まれるのか。結論から言えば、断熱性能が高くても 日射遮蔽をしなければ、室内は簡単に暑くなる からです。今日はこの「なぜなのか」の部分に踏み込みながら、エアコンだけに頼らない静岡の家づくりについて深掘りします。


1. 断熱材の役割と限界──なぜ暑さを防げないのか?

断熱材は「熱をゆっくり伝える」役割を持ちます。つまり外の熱を完全に遮断するわけではなく、伝わる速度を遅らせるだけなのです。

冬は外が0℃でも、室内を20℃に保つのに役立ちます。しかし夏は外気温が35℃、さらに直射日光が窓から差し込むとどうなるでしょうか。

窓1㎡に入る日射は約600W。これは小型電気ストーブ1台分の熱量に相当します。南面に2㎡の窓があれば、1200Wの熱が入ってくる計算です。断熱材の厚みがどれだけあっても、入ってきた熱を止めることはできません。これが「高断熱なのに暑い」と感じる理由です。


2. 静岡の気候と日射特性──なぜ日射遮蔽が必要か?

静岡市は太平洋側に位置し、夏は高温多湿。特に午後の西日は非常に強く、窓からの侵入熱が室温上昇の大きな要因になります。

さらに静岡は冬も比較的温暖で、暖房よりも夏の冷房負荷の方が深刻です。
つまり「断熱」より「日射遮蔽」が暮らしやすさに直結する地域なのです。

また「遠州のからっ風」という冬の北西風があるため、単に“風通しを良くする設計”だけでは不十分。夏は日射を遮り、冬は太陽を取り込む──この二面性を考えた設計が求められます。


3. 日射遮蔽の具体策──なぜ外側で遮るのが正解か?

3-1. 庇(ひさし)

庇は「夏の高い日射を遮り、冬の低い日射を取り込む」という原理に基づいて設計されます。

  • 夏至の太陽高度:静岡市で約78度
  • 冬至の太陽高度:静岡市で約31度

この角度を利用し、庇の長さを調整することで、自然エネルギーをコントロールできます。

3-2. アウターシェード・外付けブラインド

「なぜ室内カーテンではダメか?」──それは、熱がすでに窓ガラスを通過してしまっているからです。
外付けで遮ると、熱が家の中に入る前にブロックでき、室温上昇を2〜3℃抑える効果があります。

3-3. 落葉樹の植栽

夏は葉が茂って日陰をつくり、冬は葉が落ちて太陽を取り込む。自然の仕組みを利用する古来からの知恵です。「なぜ効果があるのか?」──それは人工的な遮蔽物と違い、風を通しつつ日射を和らげるからです。


4. エアコン頼みのリスク──なぜ危険なのか?

エアコンは快適な温度を保つ強力な機械ですが、頼りすぎると次の問題が生じます。

  • 電気代の高騰
    近年、電気料金は上昇傾向。エアコンをフル稼働させる家では月1〜2万円の冷房費になることもあります。
  • 停電リスク
    台風や地震時に停電すると、エアコンに依存する家は一気に熱中症リスクにさらされます。
  • 性能低下
    室外機が直射日光下や風通しの悪い場所に置かれると、効率が大幅に落ちます。「なぜ涼しくならないのか?」と感じる原因の一つです。

5. 高断熱+日射遮蔽+全館空調が最適解──なぜ組み合わせが重要か?

かおり木工房では、

  • 断熱等級7(UA値0.26)
  • C値0.3以下
  • 松尾式全館空調Ver3

を標準としています。

これに日射遮蔽を組み合わせることで、真夏でもエアコン1台で家全体を快適にできます。

なぜ組み合わせが必要か?

  • 断熱:外の熱の影響を遅らせる
  • 日射遮蔽:熱の侵入を根本から防ぐ
  • 全館空調:家全体を均一に快適にする

この3つが揃って初めて、「冬暖かく夏涼しい家」が実現するのです。


6. 静岡で後悔しない家づくりの秘訣──なぜ体感が欠かせないのか?

最後に強調したいのは、「なぜ完成前に体感が必要なのか」という点です。

静岡の夏の厳しさは数値では表せません。

  • 午後の西日の厳しさ
  • 熱気がこもる夜の寝苦しさ
  • 湿度による不快感

これらは机上のスペックではなく、実際の建物で体感して初めて理解できることです。


まとめ|なぜ日射遮蔽が命なのか?

「高断熱だから夏も快適」という言葉は半分正解ですが、半分は誤解です。
なぜか?──断熱材は熱を遅らせるだけで、太陽光の侵入を防ぐことはできないからです。

静岡のように夏の日射が強い地域では、

  • 外付けシェード
  • 落葉樹
  • 窓配置計画

といった「日射遮蔽の工夫」が命綱になります。

これらを前提に断熱性能や全館空調を組み合わせてこそ、本当に快適で安心な家ができるのです。

太陽に素直な設計で、冬は暖かく夏は涼しい──これが私たちかおり木工房の家づくりの答えです。

それでは、また。


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