
昼は暖かいのに夜になると冷える家の真実とは
こんばんは、かおり木工房の宗野です。
今日の静岡市は、朝こそ少し肌寒かったものの、気温は22度前後、 昼間はカーディガン一枚で過ごせるほど。
でも夕方になると一気に冷えて、「あれ?昼はあんなに暖かかったのに」と感じた方も多いのではないでしょうか。
この“昼は暖かいのに夜は冷える”という感覚、実は住宅の性能や設計にも深く関係する現象です。
今日は、これから家づくりを考える方に向けて、
「なぜ昼夜の寒暖差が家の中にも生まれてしまうのか?」
そして「その温度ムラを防ぐための3つのポイント」をお話しします。
第1章|昼間の暖かさは「太陽の力」——でも夜はそれが裏目に
日中の暖かさの多くは“太陽”によるものです。
南面の大きな窓から日射が入り、床や壁、家具を暖めてくれます。
そのため、昼間のリビングは自然とポカポカと快適。
ところが、夕方になるとその熱源が消える。
しかも、日中に暖められた床や壁は思っている以上に早く冷めてしまうのです。
実はここに、「熱容量(蓄熱性)」の差が関係しています。
たとえば、タイルや無垢の床材は熱を溜め込みやすいのですが、
合板フローリングや薄い床材だと、太陽の熱を吸収しても夜まで保てません。
つまり——
昼の暖かさを“夜まで残せる家”は、素材と構造の選び方で決まる。
かおり木工房では、床下から家全体を穏やかに温める松尾式全館空調を採用しています。
これにより、太陽の熱が落ちても、床と壁がじんわりと暖かさをキープできるのです。
第2章|夜になると冷える原因① “断熱性能のムラ”
「断熱等級6の家なのに寒い」
このご相談、実は少なくありません。
原因の多くは、“断熱材の性能”ではなく“断熱のムラ”。
たとえば、コンセントまわり・サッシ枠・天井と壁の取り合いなど、
ほんの少しの隙間から熱は逃げていきます。
断熱材がどんなに良くても、隙間をなくす気密施工(C値)が甘ければ効果は半減します。
これは「暖房の熱が外に逃げる」「外気が壁体内に入り込む」という二重のロスを生むのです。
かおり木工房では、全棟でC値0.3以下を実現。
断熱性能(UA値)だけでなく、気密性能と熱橋対策をセットで行うことが重要です。
第3章|夜になると冷える原因② “窓と熱橋(ヒートブリッジ)”
家の熱の半分以上は窓から逃げます。
日中は光を取り込む大切な存在ですが、夜になると一転して“冷気の通り道”。
特にアルミ樹脂複合サッシや単板ガラスでは、窓辺の表面温度が10℃を下回ることもあります。
さらに、見落とされがちなのが木部ヒートブリッジ。
柱や梁などの構造材を通して、外の冷気が伝わる現象です。
木は断熱材の3倍以上の熱を通すため、
窓際や角部で局所的に冷えてしまうケースがあります。
これを防ぐには、
- 熱橋を減らす「外張り断熱」または「付加断熱」
- 樹脂サッシ+トリプルガラスの採用
- サッシ周囲の気密・断熱処理の徹底
こうした“細部”の積み重ねで、夜の冷え込みは大きく変わります。
第4章|夜になると冷える原因③ “空気が動いていない”
意外に見落とされるのが、空気の流れ(気流設計)です。
人は温度だけでなく、空気の流れによって“暖かさ・寒さ”を感じます。
たとえば、
- 冷えた空気が床に溜まり、足元が冷たい
- 暖房の風が天井ばかり温めている
- 廊下やトイレに暖気が届かない
こうした家では、いくら断熱性能を上げても快適にはなりません。
重要なのは、空気を“ゆっくり全体に動かす”こと。
かおり木工房の松尾式Ver3全館空調では、
床下エアコンと小屋裏エアコンを組み合わせ、
室内全体の空気を穏やかに循環させます。
これにより、リビング・廊下・トイレ・脱衣室まで、温度差を±1℃以内に抑えることができます。
第5章|それでも冷える家がある理由——「設計段階での思考不足」
性能の高い家でも、「窓の配置」「庇の長さ」「吹き抜けの形」が間違っていると、
せっかくの断熱が“台無し”になります。
特に静岡のような温暖地では、冬の日射をしっかり取り込みつつ、夏の遮熱も両立する設計が鍵です。
これを“太陽に素直な設計”と呼びます。
冬の太陽は低く、夏の太陽は高い。
その角度を計算して庇を出すだけで、
昼の暖かさを無駄にせず、夜まで快適を維持できる家になります。
第6章|昼夜の寒暖差をなくす3つの黄金ルール
- 断熱+気密は「ワンセット」
→ UA値(熱の逃げにくさ)だけでなく、C値(隙間の少なさ)も同時に見ること。
両方が揃って初めて“本当の性能”になります。 - 窓の配置と熱橋対策が夜の快適を決める
→ トリプルガラス・樹脂サッシ・付加断熱など、外皮全体のバランスが重要。 - 空気を設計する
→ 一種換気+全館空調によって、空気を“静かに動かす”設計を。
気流が安定すると、温度差も感じにくくなります。
第7章|“快適”は性能ではなく“感覚”でつくるもの
数値や設備だけを追いかけると、
「性能は高いけどなぜか落ち着かない家」になります。
私たちは、住まいを“五感で設計する”ことを大切にしています。
光の入り方、音の反響、匂いの抜け方、風の流れ、足裏の温もり。
それらすべてが心地よさを決める要素です。
松尾式の考え方に基づいた“体感温度設計”を行うことで、
昼も夜も変わらず「自然な快適さ」が続く住まいが実現します。
まとめ|“夜になると冷える家”は設計で防げる
「昼は快適なのに夜になると冷える」
この現象は、断熱や暖房の問題ではなく、設計の哲学にあります。
太陽と仲良くする家、空気を上手に流す家、
そして数値に頼らず“感覚を育てる家”。
それが、かおり木工房の目指す「太陽に素直な家づくり」です。
もしあなたが、昼夜の温度差や快適性に不安を感じているなら、
それは“施工の失敗”ではなく“設計のチャンス”かもしれません。
賢い夫婦がやっぱり選んだ注文住宅専門工務店「かおり木工房」
住所:静岡市葵区瀬名川1-27-53
電話:054-261-2807(10時〜17時)
社長直通:090-6587-4713(「HP見た」とお伝えください)
施工エリア:静岡市・焼津市・藤枝市
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCV2CLl-P_j80GPTuVRLMXpQ
Instagram:https://www.instagram.com/kaorigikoubou/
LINE:https://page.line.me/107aufgi?openQrModal=true
TikTok:https://www.tiktok.com/@kaorigikoubou