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災害後に困らない家──停電・断水を想定した住宅設計とは

こんばんは、かおり木工房のそうのです。

つい先日の台風で、静岡市内では強風や大雨による被害が出ました。特に牧之原市では突風で住宅の屋根が飛ばされ、電柱の倒壊や停電が長時間続くなど、生活基盤を直撃する深刻な被害がありました。中部電力の発表では、県内全体で一時約1万7千戸規模の停電が発生し、9月7日になっても約8千〜1万戸が停電中という状況が報じられました。さらに牧之原市では断水エリアが出て、9月6日には給水所が設置されるなど、市民生活への影響が顕著でした。

被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。

この出来事は、災害が「電気」と「水」という当たり前の日常を一瞬で奪うことを改めて私たちに示しました。今日はこの現実を踏まえ、停電・断水を想定した家づくりについて解説します。


■ 停電で起こる暮らしの崩壊

今回の台風でも顕著でしたが、停電は「不便」では済まされません。数時間なら我慢できますが、数日続けば命に関わります。

  • :エアコンや扇風機が止まり、熱中症リスクが急上昇
  • :暖房が止まり、低体温症の危険性
  • 冷蔵庫停止:食材が傷み、食生活が混乱
  • 夜間:照明が使えず、防犯リスクや心理的な不安増大

静岡のような高温多湿の気候では、停電時に窓を開けても「暑さ+湿気」で快適に過ごすのは難しいのです。


■ 断水が招く生活ストレス

牧之原市で断水が発生したように、水が止まると暮らしは一瞬で麻痺します。

  • トイレが流せない(1人1日3〜4回、家族4人で12回以上)
  • 手洗いや洗顔ができず衛生面が悪化
  • 調理や飲料水の確保が困難
  • 洗濯ができず、生活リズムが乱れる

行政の給水車は支援してくれますが、量や時間は限られます。やはり住宅側で備える仕組みが必要です。


■ 災害に強い家をつくるポイント

1. 高断熱・高気密で「魔法瓶の家」にする

停電時も外気の影響を受けにくく、室温が数日間安定します。断熱等級6・C値0.3以下の家なら、夏は涼しさ、冬は暖かさを長く維持できます。

2. 太陽光発電+蓄電池を導入する

  • 昼は発電、夜は蓄電池で使用
  • 冷蔵庫やスマホ充電、最低限の照明を確保できるだけで生活は一変
  • 停電が長引いても「生活をつなぐ命綱」になります

3. エコキュートを非常用水に活用する

370ℓのタンクがあれば、数日間の生活用水に利用可能。トイレや洗顔にも活用できます。

4. 雨水タンクや簡易トイレの準備

断水時にはトイレ問題が最優先課題。雨水を利用したり、簡易トイレを備蓄しておくと安心です。

5. 換気・空気環境への配慮

停電時に窓を開けると湿気やホコリが侵入。平時は一種換気+全館空調で快適さを維持し、災害時は窓を開けなくてもこもりにくい環境を設計することが大切です。


■ 静岡の気候に合わせた工夫

静岡は夏は猛暑、冬は放射冷却で底冷えします。だからこそ、日常の快適性が災害時の強さに直結します。

  • 夏:庇・アウターシェードで日射を遮断 → 停電時も暑さを軽減
  • 冬:南面から日射を取り入れ、高断熱で熱を逃がさない
  • 高気密で隙間風を遮断し、温度を数日間保持

「普段の快適さを追求する家」こそ「非常時にも強い家」になるのです。


■ お客様の実体験

実際に過去の台風停電時に弊社で建てられたお客様からは、

  • 「エアコンが止まっても暑さはそこまで気にならず助かった」
  • 「エコキュートから水を汲み、トイレに使えて本当に便利だった」
  • 「太陽光で冷蔵庫を守れたのは大きかった」

といった声をいただきました。

これらは「高性能住宅×備え」が災害時に家族を守る証拠です。


■ まとめ

  • 停電・断水は「不便」ではなく「命のリスク」につながる
  • 高断熱・高気密は停電時の快適性維持に必須
  • 太陽光+蓄電池、エコキュート、雨水利用で災害時の生活を守る
  • 静岡の気候を考慮した設計が、平常時も災害時も安心を生む

今回の台風被害は、「家は日常だけでなく非常時も家族を守る存在である」ことを強く教えてくれました。

かおり木工房では、断熱等級6・C値0.3以下の性能をベースに、松尾式全館空調・太陽光・蓄電池を組み合わせ、“平常時も災害時も安心できる家”をご提案しています。

それでは、また。


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