
窓の断熱性能の違い(窓ガラス・サッシ種類)とは
断熱リノベの核心「窓の断熱性」
断熱性能を語るうえで、窓は最も大きな熱損失の原因のひとつです。
壁や床・屋根に比べて圧倒的に薄く、またガラスという素材自体が熱を通しやすいため、断熱性能を高めるには”窓選び”が重要です。
この記事では、窓の断熱性能を左右する要素──ガラスの種類・サッシの種類──それぞれの特徴と違いを徹底比較します。
ガラスの種類による断熱性能の違い
単板ガラス(一枚ガラス)
昭和〜平成初期の住宅で一般的だったガラス。外気と室内の熱がダイレクトに伝わるため、冬は冷気、夏は熱気がそのまま入ってきます。
断熱性能:低い(UA値・熱貫流率が高い)
複層ガラス(ペアガラス)
2枚のガラスの間に中空層(空気層)を設けた構造。断熱効果は一気に高まります。
- 空気層の幅:約6〜12mm程度
- アルゴンガスなどを封入するとさらに断熱性能が向上
断熱性能:中〜高
トリプルガラス(三層ガラス)
3枚のガラス+2つの中空層を設けた構造。
断熱性能は非常に高く、寒冷地や高性能住宅でよく使われます。
断熱性能:非常に高い
サッシの素材による違い
アルミサッシ(単体アルミ)
日本で最も普及しているが、熱伝導率が非常に高く、外気温が室内に伝わりやすい。
夏は熱、冬は冷気を伝えてしまうため、窓の断熱性を下げる大きな要因になります。
断熱性能:低い
アルミ樹脂複合サッシ
室外側をアルミ、室内側を樹脂で構成。外観の耐久性を保ちつつ、室内への熱伝導を抑える設計。
コスト・性能のバランスが良く、近年多くの新築・リノベで選ばれています。
断熱性能:中程度
樹脂サッシ
断熱性に非常に優れた素材。ヨーロッパでは主流。外気の影響を受けにくく、室内環境を安定させやすい。
色・風合いの自由度も高く、断熱住宅には特におすすめ。
断熱性能:高い
木製サッシ
最も断熱性が高いが、メンテナンスが必要でコストも高め。経年変化や湿気対策も重要なポイント。
断熱性能:非常に高い(ただし注意点あり)
窓の断熱性能を比較表でチェック
ガラス種類 | サッシ種類 | 断熱性能 | 備考 |
---|---|---|---|
単板ガラス | アルミサッシ | ★ | 最も一般的だが断熱性は低い |
複層ガラス | アルミ樹脂複合 | ★★ | 現代の標準グレード |
トリプルガラス | 樹脂サッシ | ★★★ | 高断熱住宅におすすめ |
複層ガラス | 樹脂サッシ | ★★★ | コストと性能のバランス良好 |
窓を断熱リノベの要にするために
- 窓を変えるだけでも体感温度は大きく変化します。
- 内窓を追加するだけでも一定の断熱・防音効果が得られます。
- “南面は遮熱ガラス”、”北面は断熱強化”など、方角によって使い分けるのもポイント。
断熱性能だけでなく、結露対策、防音、日射遮蔽、耐風性能などの要素も合わせて比較しましょう。
次回予告
次回は「断熱材の種類(グラスウール・ロックウール・発泡ウレタンなど)を見比べる」。壁や床・天井をどう断熱するか?素材選びが快適性とコストに直結します。
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