開口部と壁断熱のバランスで快適性確保とは?
住まいの断熱性能を高める賢い設計のコツ
快適な住まいづくりにおいて、窓やドアなどの開口部と、壁の断熱性能のバランスは非常に重要です。
せっかく壁を高断熱にしても、窓の性能が低ければ熱の出入りが集中してしまい、快適性が損なわれることも。
この記事では、開口部と壁断熱をバランス良く設計するためのポイントと、静岡の気候に適した考え方を解説します。
1. 家の熱の出入りは「開口部」が主役
国土交通省の資料によると、住宅における熱の出入りのうち、窓などの開口部は50%以上を占めることがわかっています。
- 夏:日射熱の侵入 → 窓からの熱が約70%
- 冬:熱の損失 → 窓からの逃げが約50%以上
つまり、開口部の断熱対策は最優先項目とも言えます。
2. 壁の断熱性だけでは不十分な理由
壁の断熱材を厚くしたり高性能な素材を使用しても、
- 窓からの熱が逃げれば、暖房効率が下がる
- 窓が結露すると、快適性も損なわれる
そのため、壁と同等かそれ以上に、窓の性能強化が必要になります。
3. 開口部断熱を強化する3つの手法
① 高性能ガラスの採用
- Low-E複層ガラス:遮熱タイプ・断熱タイプが選べる
- トリプルガラス:さらに高断熱性能を持つ
② 樹脂サッシやアルミ樹脂複合サッシ
- 熱伝導率が低く、結露を防ぎやすい
- デザイン性も高く、住宅の見た目を損なわない
③ 内窓の設置(既存住宅向け)
- リフォームで最も手軽に断熱性能を上げられる
- 防音性・防犯性も向上
4. 開口部と壁断熱の“バランス設計”の考え方
全体の熱損失量で考える
- 窓と壁の比率を考慮し、面積が大きい方から先に対策
- 部屋によって使用頻度・日照条件が異なるため、場所ごとの判断が重要
日射取得・遮蔽の設計もセットで考える
- 南向きの窓は日射を取り入れる設計に
- 西日が当たる場所は遮熱ブラインドや庇の設置を
コストと効果の最適化
- 断熱リフォームでは、コストに対して効果の大きい場所から着手するのがポイント
5. 静岡の気候に合った断熱戦略
静岡は全国的に見て温暖な気候ですが、
- 夏の日射が強く、南西向きの窓からの熱取得に注意
- 冬は朝晩の冷え込みがあり、断熱性が不足していると底冷えすることも
そのため、
- 日射遮蔽と通風に優れた窓配置
- 窓と壁の性能バランスを意識した設計
- 必要に応じて内窓や遮熱フィルムの併用
が有効です。
まとめ:開口部こそ“断熱の盲点”にしない
見落としがちな窓や玄関ドアの断熱対策ですが、住まい全体の性能を大きく左右する重要なポイントです。
壁の断熱と同時に、開口部もきちんと見直すことで、
- 冷暖房効率の向上
- 光熱費の削減
- 結露やヒートショックの防止
といったメリットが得られます。
かおり木工房では、開口部と壁断熱のバランスを重視した断熱設計・リフォームを行い、お客様に合わせた最適な提案を行っています。
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かおり木工房(有限会社DAMソウショウ建築)
住所:静岡市葵区瀬名川1-27-53
電話:054-261-2807(10時〜17時)
社長直通:090-6587−4713(「HP見た」とお伝えください)
施工エリア:静岡市・焼津市・藤枝市
次回予告:
「快適性向上のための断熱改修ステップ」
どこから始めればいい?段階的に進める断熱改修のステップと、後悔しないリフォーム計画の立て方を紹介します。

















































