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雨の日に家が冷えるのは“空気が動かない”せい?

快適さを決める“見えない設計”の話

こんばんは、かおり木工房のそうのです。
今日は静岡市でも朝から小雨がぱらつき、
一日を通して冷たい空気が漂っていましたね。
最高気温は19℃、最低気温は13℃。
現場で外壁の仕上げをしている職人さんたちも、
「上着を着ていても足元から冷える」と口をそろえていました。

そんな雨の日、
「なんだか家の中までヒンヤリする」「湿気っぽくて空気が重たい」
そんな感覚、ありませんか?

実はこの“雨の日の寒さ”や“湿っぽさ”こそ、
家の設計精度がハッキリ出る瞬間なんです。

今日は、小雨の日に快適さが変わる理由と、
かおり木工房がこだわる“空気のデザイン”についてお話しします。


第1章|なぜ雨の日は「家の中まで冷える」のか?

晴れた日と雨の日。
同じ外気温でも、体感温度は2〜3℃違うと言われています。

その理由は——
湿度が高く、空気の動きが鈍くなるから。

人の体は汗を蒸発させて体温を調整しています。
しかし湿度が高いと汗が蒸発しにくく、
“肌に冷たさがまとわりつく”ような感覚が生まれます。

この原理は、家の中でも同じです。
室内に湿気がこもり、空気が動かないと、
壁や床の表面温度が下がり、
結果として“部屋全体が冷えたように感じる”のです。

雨の日の「寒さ」は、実は“湿気”と“停滞した空気”が原因。


第2章|「気密」と「換気」が足りない家ほど寒くなる

家が湿っぽく、冷たく感じる最大の理由。
それは、気密性能が足りないこと。

C値(相当隙間面積)が高い家では、
外の湿った空気が床下や壁内から入り込み、
室内の空気が常に“じっとり重たい状態”になります。

一方、C値0.3以下の高気密住宅では、
空気の出入りが制御されているため、
湿った空気が勝手に侵入することはありません。

さらに、一種換気(熱交換換気)によって、
湿気を含んだ空気を排出し、
外の冷たい空気を熱交換して取り込む。

つまり、

気密と換気はセットで考えなければ、
“雨の日の冷たさ”は防げない。


第3章|雨の日に“エアコンをつけても寒い”理由

「暖房を入れても、なんだか効きが悪い」
雨の日に多いこの現象。
実は、建物の中で空気が循環していないことが原因です。

湿気を含んだ重たい空気は、下にたまる性質があります。
そのため、床付近の空気が冷たく滞留し、
室温は22℃でも“体感的には寒い”。

この“温度ムラ”をなくすには、
空気の流れを「設計段階から」考える必要があります。

かおり木工房では、松尾式全館空調Ver3を採用し、
床下→リビング→小屋裏→床下という
“空気の循環ループ”を設計しています。
これにより、雨の日でも室温と体感温度の差が±1℃以内に収まります。


第4章|雨の日に“結露”が出やすい家の共通点

もうひとつの落とし穴が、見えない結露です。

外気が冷たく、室内が湿っている状態では、
壁内や窓周辺で露点温度を下回り、
内部で“見えない水滴”が生まれます。

特に、
・床断熱の家(床下が外気と同じ温度)
・C値1.0以上の隙間がある家
・換気を止めている家
では、この結露が起こりやすい。

そして、この状態が続くと、
断熱材が湿気を含み、
性能が20〜30%低下してしまいます。

私たちは、Wufi解析を使い、
壁の中の湿気の流れをシミュレーション。
可変透湿シート(タイベックVCLスマート)と
ノボパン耐力面材+コーチパネル構成で、
湿気がこもらず、乾く壁をつくっています。


第5章|「床下の冷気」は雨の日に一気に侵入する

小雨が降る日、気温が下がると床が冷たくなる——
その原因は、床下の外気流入です。

床断熱の家では、床下の空気が外気とつながっています。
つまり、外が冷えると、その冷気が床の裏まで届き、
断熱材の性能が発揮できなくなります。

基礎断熱+気密施工の家なら、
床下は“室内と同じ環境”に保たれ、
雨の日でも温度変化が起こりません。

当社の測定データでは、
外気温13℃・湿度90%の日に、
床下温度は18.5℃をキープ。
床表面も20℃前後と安定し、
“スリッパなしでも快適”な体感を実現しています。


第6章|「静かな家」は“空気が整っている家”

雨の日に外音がこもるように感じる家。
それは、気密と断熱の層が途切れている証拠です。

気密性が高い家は、防音性も高く、
雨音が遠くで優しく聞こえる程度。
つまり、“音の静けさ”は、気密の証明でもあるのです。

静かな家は、温度も湿度も安定しています。
なぜなら、外と中の空気を完全に分離できているから。
気密施工とは、快適性と静けさを両立させる「縁の下の力持ち」なのです。


第7章|“雨の日でも暖かい家”をつくるための設計条件

  1. C値0.3以下の高気密施工
     → 外の湿気と冷気を遮断。空気を設計通りに動かす。
  2. 一種換気+熱交換システムの導入
     → 室内の湿気を排出しながら、熱を逃さず新鮮空気を供給。
  3. 基礎断熱+床下空調
     → 床下の温度を安定させ、冷気をゼロに。
  4. 可変透湿シートで“呼吸する壁”を構築
     → 壁内結露を防ぎ、雨の日もサラッとした空気に。
  5. 松尾式全館空調Ver3による循環設計
     → 雨の日も乾燥せず、湿気もこもらない家を実現。

第8章|“雨の日にこそ、いい家は違いが出る”

見た目やデザインでは分からない家の性能。
その“違い”が最もはっきり出るのが、
今日のような小雨の冷えた日です。

私たちが現場で常に意識しているのは、
「晴れの日より、雨の日を快適にすること」。

なぜなら——
雨の日こそ、家の性能と施工の正直さが出る日だからです。


まとめ|“湿度”と“気流”を制する者が、雨の日を制す

雨の日に家が冷たく感じるのは、
断熱ではなく“空気の流れ”が原因です。

気密・換気・床下・日射——
これらをつなげて設計すれば、
外が小雨でも、家の中は穏やかに暖かく保たれます。

かおり木工房は、
「太陽に素直な設計」×「湿気に正直な構造」で、
雨の日でも心地よい空気環境をつくっています。


賢い夫婦がやっぱり選んだ注文住宅専門工務店「かおり木工房」

住所:静岡市葵区瀬名川1-27-53
電話:054-261-2807(10時〜17時)
社長直通:090-6587-4713(「HP見た」とお伝えください)
施工エリア:静岡市・焼津市・藤枝市

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