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断熱等級7とは?最新基準が示す“本当に暖かい家”の条件

近年の家づくりでは「断熱性能」が重要なキーワードになっています。
その中でも、2022年に新設された断熱等級7は、これまでの最高等級を上回る性能基準として注目を集めています。
では、断熱等級7とは何を意味し、どんな暮らしが実現できるのでしょうか?

今回はその内容と、静岡で建てる家におけるメリット・注意点を解説します。


断熱等級とは?

断熱等級は、住宅の断熱性能を示す国の基準で、「省エネ性能表示制度」に基づいて設定されます。
2022年までは断熱等性能等級6が最高ランクでしたが、省エネや脱炭素の流れを受けて、より高性能な等級7が追加されました。

断熱性能は、**UA値(外皮平均熱貫流率)**という指標で数値化され、数値が小さいほど熱の出入りを防げる「暖かい家」になります。


断熱等級7の基準値

断熱等級7のUA値は0.26以下
これは、外の寒さや暑さが室内にほとんど伝わらないレベルの高性能です。

例えば、北海道などの寒冷地でも暖房エネルギーを最小限に抑えられるレベルで、静岡のような温暖地域では**“ほぼエアコンいらず”**の暮らしも夢ではありません。


断熱等級7の家で得られるメリット

1. 冷暖房費の大幅削減

室内の温度が外気に左右されにくく、冷暖房の稼働時間を減らせます。
光熱費の高騰が続く中、長期的に見れば大きな経済メリットがあります。

2. ヒートショック対策

廊下や脱衣所、トイレなどの温度差が小さくなり、冬場のヒートショックのリスクを低減します。

3. 快適な湿度コントロール

外気との温度差が少ないため、結露やカビの発生も抑えられます。


静岡での断熱等級7の活かし方

静岡は温暖とはいえ、夏は猛暑日が増え、冬は内陸部で冷え込む日もあります。
断熱等級7の住宅は、冷房効率を高めて夏の湿度上昇を抑え、冬は朝晩の冷え込みを防ぐ効果があります。

さらに、地震や台風に備えた耐震・耐風設計と組み合わせることで、**「一年中快適で安心な家」**が実現します。


注意点:コストとバランス

断熱等級7を達成するためには、高性能な断熱材や窓、気密施工が必要で、建築コストは上昇します。
ただし、長期的な光熱費の削減や健康リスクの低減を考えれば、投資価値として考慮するのも良いですがコストバランスもしっかり考えるのが無難です。


まとめ

断熱等級7は、これまでの基準を超える最高レベルの断熱性能を意味します。
静岡の気候でも、その効果は大きく、夏も冬もエアコンに頼らない快適な暮らしが実現可能です。

これから家を建てる方は、断熱等級だけでなく、耐震性や換気、デザインとのバランスを考えながら計画を進めることが大切です。


次回予告

次回は「C値・Q値・UA値の違いと意味」について解説します。
家づくりにおける数値の正しい見方を知れば、住宅性能を正しく比較できるようになります。