
収納スペースも暖かく保つ断熱の工夫とは?
見落とされがちな温熱環境の最適化を解説
「押入れの中がひんやりしてカビ臭い…」「クローゼットにしまった衣類が湿っていた」――そんな経験はありませんか?
実はこれ、収納スペースの断熱・通気設計の不備が原因かもしれません。
この記事では、快適な住まいを実現するための「収納スペースの断熱対策」について、静岡の工務店「かおり木工房」の実例をもとにわかりやすく解説します。
1. なぜ収納が寒くなるのか?
一般的に収納スペース(押入れ・納戸・WICなど)は人が常に出入りする場所ではないため、断熱や換気が軽視されがちです。
よくある問題点
- 外壁に接している壁の断熱材が薄い、または施工不良
- 通気がないため湿気がこもりやすい
- 暖房の風が届かない閉鎖空間
- 気密が低く、外気が流入してくる
こうした条件が重なると、収納内は外気の影響を受けやすくなり、「冷たい・湿気る・カビる」三重苦の空間となってしまいます。
2. 収納空間も快適に保つ断熱のポイント
外気に面した壁の断熱強化
収納の外壁側の壁・床・天井にも居室と同様の断熱材を施工することで、温度差を抑えることができます。
気流止めの施工
収納空間には、床下や天井裏からの冷気が入り込みやすいため、「気流止め」と呼ばれる部材で空気の流れを遮断する工夫が必要です。
小型の換気口 or 空気の流路を設ける
収納内に強制換気を行うか、居室と繋がる空気の通路を作ることで、湿気をこもらせない工夫も有効です。
可動棚+空間の余白で通気性確保
収納内部に空気が流れる余白を設ける棚設計をすることで、通気性が確保され、熱や湿気がこもりません。
3. 収納が快適になると暮らしが変わる
収納の温熱環境が整うことで、暮らしの質が大きく向上します。
- 冬でも布団が冷たくならない
- 湿気による衣類のにおいやカビを防止
- 書類や家電などの保管品が劣化しにくい
- お子様の学用品・おもちゃも清潔に保てる
一見地味に見える収納の断熱対策が、家族の健康や大切な物の管理にも影響するのです。
4. 断熱性能と収納設計を両立させるために
プランニング段階からの検討がカギ
間取り作成時から、「収納も含めて断熱する」という視点が重要です。かおり木工房では、設計段階から収納の気流・断熱・通気の3点セットを考慮してプランニングします。
断熱等級7対応の家なら収納も快適
断熱等級7を目指す高性能住宅では、収納含めて家全体の断熱性能が底上げされているため、居室と収納で温度差がほとんどないケースもあります。
気密測定で収納の隙間も確認
住宅の気密性を測定する際、収納部分の隙間や気流の確認も行い、冷気の侵入箇所を見逃しません。
5. 静岡の気候と収納断熱の関係
静岡市は海からの湿気が多く、梅雨時期や冬の寒暖差による結露が生じやすいエリアです。
そのため、収納の断熱・通気対策は以下のような工夫が必要です。
- 調湿性のある断熱材を採用(セルロースファイバーなど)
- 湿気をこもらせない開口設計と棚構成
- 高気密+換気システム連動で空気の流れをつくる
かおり木工房では、こうした地域特性を踏まえた収納断熱の最適解をご提案しています。
まとめ:見えない空間の快適性が、暮らし全体を底上げする
収納スペースは住まいの裏方でありながら、快適性・健康・清潔さを左右する重要な空間です。
高性能な断熱設計は、収納内部のような「人が長時間いない場所」でも効果を発揮します。見えない空間にこそ、性能の差が表れます。
【資料請求・ご相談はこちら】
かおり木工房(有限会社DAMソウショウ建築)
住所:静岡市葵区瀬名川1-27-53
電話:054-261-2807(10時〜17時)
社長直通:090-6587−4713(「HP見た」とお伝えください)
施工エリア:静岡市・焼津市・藤枝市
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