太陽熱取得と断熱の組み合わせによる効率化とは
「冬でも太陽の力で部屋が暖まれば、暖房いらずですよね?」
このように、自然エネルギーを上手に活かした家づくりは、
今後ますます重要になっていきます。
今回は、太陽熱を積極的に取り入れつつ、
断熱性能を組み合わせることで、
どのように冷暖房費を抑え、快適な住環境を実現できるのかを解説します。
■ 太陽熱取得とは?
太陽熱取得とは、
「冬季の日射熱を室内に取り込み、暖房負荷を減らす」
という考え方です。
ただし、単に日当たりが良いというだけでは不十分。
以下の3点が重要です。
【1】南面に十分な窓面積を確保
【2】ガラスの種類(断熱+日射取得型)
【3】日射角度を考慮した庇(ひさし)設計
これらをバランスよく設計することで、
“冬は暖かく、夏は涼しい”住まいが可能になります。
■ 冬の太陽熱を最大限活かすには?
・Low-Eガラス(日射取得タイプ)を南面に設置
・床材に蓄熱性の高い素材(タイル・石材など)を使用
・日射熱を床面に落とすレイアウトを意識
【ポイント】
南面の窓を大きく取るだけで、
1日あたり約5〜7℃程度、室温が上昇するケースもあります。
特に静岡エリアの冬は晴天が多いため、
太陽熱の取得効果が非常に高い地域です。
■ 夏の遮熱対策もセットで考える
冬に有効な「日射取得」ですが、
夏場にそのままだと“暑すぎる家”になってしまいます。
【遮熱の工夫】
・庇や軒で日射角度を制御(夏は太陽高度が高い)
・外付けブラインドやすだれを活用
・遮熱フィルムや可変ルーバー窓の設計
→ 季節ごとに異なる日射条件に合わせて、
「取得」と「遮蔽」を両立させる工夫が必要です。
■ 太陽熱+断熱のシナジーとは?
【1】暖房費を減らす相乗効果
・太陽熱で室温が上昇 → 暖房不要 or 最小限でOK
・断熱で外気を遮断 → 室温を長くキープ
【2】快適性の向上
・朝起きたときの室温が10℃を切らない
・窓辺での“冷気感”がなくなる
【3】エネルギー自給率の向上
・暖房に使う電気・ガスの使用量を削減
・太陽光発電と併用すれば、ゼロエネルギーにも近づく
■ モデルケース:静岡市・延床100㎡・断熱等級6住宅
・南面に日射取得型Low-Eガラスの大開口
・蓄熱床+高性能断熱材で外気遮断
・庇で夏の直射日光をカット
【冬の平均室温】
・晴天日:昼間22〜25℃、朝晩15〜17℃
・暖房使用時間:1日2〜3時間程度
【年間光熱費比較】
・断熱のみ:17万円
・断熱+太陽熱取得設計:13万円
→ 約4万円の差(10年で40万円)
■ 設計時に気をつけたい3つの視点
【1】窓の配置とサイズバランス
・南面を広く、西・東面を最小限に
・北側の開口部は断熱重視で設計
【2】室内のレイアウト
・居室は南面に配置
・収納や水まわりは北側に
【3】土地の条件と日射環境
・隣家や建物の影の影響をシミュレーション
・冬至・夏至の日射角度を確認して庇設計
■ かおり木工房の太陽熱活用設計
・静岡の気候に最適な日射シミュレーション
・高性能ガラスの選定アドバイス
・庇や軒の長さ・高さまで設計に反映
自然の力を味方につけて、
機械に頼らない快適な住まいをご提案します。
〒420-0911
静岡県静岡市葵区瀬名川1丁目27−53
営業時間:10:00〜17:00
TEL:054-261-2807
社長直通:090-6587−4713
(「HPを見た」とお伝えください)
施工エリア:静岡市・焼津市・藤枝市
次回予告:
「断熱リノベで光熱費が“資産”になる家」

















































