体力が落ちても過ごしやすい温熱環境のつくり方
年齢とともに変わる“寒さの感じ方”
「若いころは気にならなかったのに、最近はやけに寒く感じる…」そんな経験はありませんか?
実は、年齢を重ねることで筋肉量が減少し、基礎代謝が落ち、血流も悪くなるため、寒さに対する抵抗力が下がるのです。
一方で、加齢によって寒さへの感覚が鈍くなるという側面もあります。つまり「寒さに弱くなるのに、寒さを感じにくくなる」という、非常に危険な状態に陥りやすくなるのです。
このような身体的変化に合わせて、住まいの温熱環境を整えることが、健康で安心な暮らしを支えるカギになります。
なぜ“温熱環境”が重要なのか?
高齢者にとっての寒さは、ただ「不快」なだけではありません。
- 血圧が急上昇してヒートショックを引き起こす
- 筋肉のこわばりで転倒・骨折のリスクが上がる
- 睡眠の質が低下し、免疫力も下がる
つまり、寒さは命にかかわる健康リスクなのです。
だからこそ、快適な温熱環境をつくることは「贅沢」ではなく、「必要な備え」だと言えるでしょう。
ポイント1:断熱・気密性能を高めて外気を遮断する
- 床・壁・天井の断熱強化
- 特に床下からの冷気を遮断する断熱施工は効果大。
- 壁や天井にも高性能断熱材を使用し、外気の影響を最小限に。
- 窓の断熱リフォーム
- 単板ガラスから複層ガラス、トリプルガラスへ。
- アルミサッシから樹脂サッシへ変更することで、結露も防止。
- すきま風を徹底シャットアウト
- ドア・窓の建付けを見直し、気密性をアップ。
- 換気システムは「計画換気」で、換気効率を維持しながらも暖気は逃がさない構造に。
ポイント2:全館空調・床下エアコンで室内全体を快適に
日本の住宅は「部屋ごとの冷暖房」が一般的ですが、廊下やトイレ、脱衣所との温度差が大きくなり、ヒートショックを引き起こす要因になります。
【おすすめの空調方式】
- 全館空調システム:家全体を一定温度に保つことで、室内の寒暖差をほぼゼロに。
- 床下エアコン:床下に暖気を送り込み、足元からやさしく暖める。冷え性対策にも効果的。
特に断熱・気密がしっかりと確保されている住宅では、エアコン1台で全館暖房が可能になるケースも。
ポイント3:高齢者に優しい動線と間取りの工夫
温熱環境を整えるだけでなく、動線もあわせて見直すことで、より快適に暮らせる家になります。
【導線の工夫例】
- 寝室・トイレ・洗面所・浴室を1階に集約
- 廊下は広めに確保し、手すりの設置も視野に
- 夜間のトイレ移動を考慮して、寝室の隣に配置
- 脱衣所・洗面所にも暖房設備を設置し、寒暖差をなくす
これにより、移動時の身体的負担が減り、転倒リスクの軽減にもつながります。
実例紹介:70代夫婦が選んだ「あたたかくて疲れにくい家」
静岡市在住の70代ご夫婦が実際にリノベーションされた事例では、
- 断熱等級6レベルの高性能リノベーション
- 床下エアコン1台で家全体が暖かい
- 玄関からトイレ・浴室まで一切の段差なし
- 寝室はリビング横に配置し、ワンフロア完結
という工夫が施され、
「朝起きたとき、足元が冷たくないのが一番うれしい」
「夜中にトイレに行っても寒くないから安心して眠れる」
といった声が寄せられています。
かおり木工房のご提案:シニア世代に寄り添う断熱住宅
かおり木工房では、静岡市・焼津市・藤枝市を中心に
- 松尾式エコハウス設計による断熱等級7の高性能住宅
- 全館空調や床下エアコンの提案
- 自然素材を活かした空気環境に配慮した設計
など、シニアライフにやさしい家づくりを行っています。
また、各種補助金・助成金制度の活用もサポートしていますので、コスト面の心配もご相談ください。
まとめ:今こそ、「あたたかく暮らす」という選択を
体力や体調が落ちてからでは、リフォームや建て替えをする気力もなくなってしまいます。
だからこそ、元気なうちに断熱と空調を見直しておくことが重要です。
毎日を快適に、そして安心して暮らすために。「温熱環境」は、これからの人生を支える大切な基盤です。
住まいの“寒さ”がストレスになる前に、できる備えを一緒に始めませんか?
賢い夫婦がやっぱり選んだ注文住宅専門工務店「かおり木工房」
〒420-0911
静岡県静岡市葵区瀬名川1丁目27−53
営業時間:10:00〜17:00
TEL:054-261-2807
社長直通:090-6587−4713 (「HPを見た」とお伝えください)
施工エリア:静岡市・焼津市・藤枝市
次回予告:「冬のトイレ・脱衣所の寒さが危険になる前に」
家庭内事故の大きな原因となるヒートショック。中でも要注意の場所が「トイレ」と「脱衣所」です。次回はこの2カ所に焦点を当て、事故を防ぐための断熱改修の方法を解説します。

















































