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換気を止めた瞬間、家は老化する!換気の重要性とメンテナンスの落とし穴

24時間換気を止めた瞬間から家の老化が始まる。

静岡の事例で学ぶ、結露・カビを防ぎ家の寿命を10年延ばす換気の正しい続け方。

本日のテーマは、昨日までの流れを踏まえた第3弾。
「換気」を止めてしまうと、家がどう老化していくのか。
“静かに劣化が進む家”と“長持ちする家”の分かれ道を解説します。


こんばんは、かおり木工房のそうのです。
静岡は澄んだ青空が広がり、気持ちの良い朝でした。
けれども夜はぐっと冷え込み、暖房を入れる時間も増えてきましたね。
この時期になると必ず話題に上るのが、
「24時間換気って、寒いから止めてもいいですか?」という質問です。

今日は、この何気ない行動が家の寿命を10年縮める可能性がある、というお話をします。


第1章|“換気”は空気を入れ替えるだけじゃない

多くの方が「換気=空気をきれいにする」くらいの認識ですが、
実はそれだけではありません。
24時間換気には、家の構造を守るための4つの役割があります。

  1. 湿気を外へ逃がす
  2. 二酸化炭素・VOC(揮発性有機化合物)を排出する
  3. 壁内結露を防ぐ
  4. 気圧を安定させ、建材の伸縮を抑える

これらの機能が働くことで、構造体(柱・梁・断熱材・下地材)が長持ちします。
つまり、「空気の流れ=家の血流」。
換気を止めるということは、血流を止めてしまうのと同じなのです。


第2章|換気を止めた家で起こる“4つの老化現象”

1. 壁の中でカビが繁殖する

換気が止まると、湿気が家の中に滞留します。
冷えた外壁側で結露し、断熱材が湿気を含んでカビが発生。
しかも、このカビは外から見えない場所で進行します。

2. クロスの継ぎ目が浮く

室内の湿度が高くなると、壁紙が伸び縮みを繰り返します。
結果、数年でクロスの継ぎ目が開いたり、黒ずんだりする。
「築5年で壁紙が波打つ」のは、換気不足の典型的サインです。

3. 木材の含水率が上昇し、構造体が劣化

木は湿気を吸う性質があります。
換気が止まると、床下や壁内の湿度が上がり、構造材の含水率が15〜20%に上昇。
これを放置すると、腐朽菌やシロアリが活動しやすくなります。

4. 室内の空気が“酸化”する

人の呼気・調理・暖房機器などから二酸化炭素・VOCが発生します。
換気を止めると酸素濃度が下がり、
疲れやすい・頭が重い・カビ臭い――といった症状が出始めます。


第3章|“寒いから止めたい”を防ぐ3つの工夫

「換気を止める人」の多くは、
“換気口からの冷気”が不快だから。
しかし、設計と運用で快適に換気し続けることはできます。

① 給気口の位置を最適化する

窓上ではなく、床付近または家具の裏に配置することで、
冷気が直接体に当たらないように設計します。

② 一種換気で“熱交換”する

かおり木工房が採用する「松尾式Ver3」では、
給気と排気を一体化した熱交換システムを採用。
外の冷たい空気を、排気の熱で90%以上再利用して取り込みます。
結果、換気を止めなくても寒くならない。

③ フィルター清掃で風量を維持する

実は、換気が寒く感じる最大の原因は汚れによる風量低下
吸気口・排気口のフィルターにホコリが詰まると、
空気の流れが乱れ、冷気が一点に集中してしまいます。
2〜3か月に一度の清掃で、快適さは驚くほど違います。


第4章|フィルターを放置すると“内部が病む”

2024年に静岡市葵区で点検した住宅では、
築6年でフィルターが埃でほぼ塞がっていました。
換気量は設計の半分以下
サーモカメラで見ると、壁内に冷気が侵入し、結露が始まっていました。

その家はまだ築10年未満でしたが、
断熱材の一部が黒く変色し、内部湿度は70%を超えていました。
換気を止めずとも、“詰まった換気”は止めているのと同じ

定期清掃と風量チェックは、健康診断のように欠かせません。


第5章|24時間換気は“エアコンよりも命を守る”

2023年、国交省の調査で、
冬季に24時間換気を停止した住宅のうち、
約35%で壁内結露が確認されたというデータがあります。

一方、常時換気を維持した家では、
空気の湿度が一定に保たれ、
ダニ・カビ・VOC濃度がすべて安全基準内。

つまり、換気は「快適設備」ではなく、
家族の健康を守る生命維持装置です。

特に全館空調の家では、
換気システムが空調バランスを保つ中枢
止めた瞬間に、温度ムラ・湿度ムラ・空気汚染が連鎖的に発生します。


第6章|長持ちする家の共通点は“空気が動いている”

私たちが気密測定や断熱リノベを行う際、
性能の良い家ほど「空気の動きが静かに整っている」ことに気づきます。

・冷暖房効率が高い
・カビが発生しない
・家具や床の色が変わらない
・天井裏の湿度が低い

これらはすべて、換気が正しく働いている証拠です。

目に見えない空気の流れが、
家の健康・快適・寿命をすべて左右しています。


まとめ|換気を止めない家は“老けない”

24時間換気は、電気代のムダではありません。
1か月あたりの電気代はわずか数百円程度
それで家の寿命が10年延び、家族の健康を守れるなら、
これほどコスパの良い“設備投資”はありません。

「冬は寒いから止める」ではなく、
「寒くならない換気を設計する」。
これが、かおり木工房が提案する静岡型の快適住宅設計です。


賢い夫婦がやっぱり選んだ注文住宅専門工務店「かおり木工房」
住所:静岡市葵区瀬名川1-27-53
電話:054-261-2807(10時〜17時)
社長直通:090-6587-4713(「HP見た」とお伝えください)
施工エリア:静岡市・焼津市・藤枝市

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