
C値・Q値・UA値とは?家づくりで欠かせない住宅性能の指標を徹底解説
住宅の性能を比較するときに必ず出てくるのが、C値・Q値・UA値 という3つの指標です。
これらは聞き慣れないかもしれませんが、実は家の快適さや光熱費、耐久性に直結する重要な数値です。
この記事では、それぞれの意味と役割、そして静岡の気候で家を建てる際にどのように活用すべきかを詳しく解説します。
1. C値(相当隙間面積)
意味
C値とは、「家全体にどれくらいの隙間があるか」を示す数値です。
単位は cm²/m²(住宅の延べ床面積1㎡あたりの隙間面積)で表され、数字が小さいほど気密性が高くなります。
目安
- 一般的な住宅:5.0cm²/m²以上
- 高気密住宅:1.0cm²/m²以下
- 超高性能住宅:0.3〜0.5cm²/m²
重要な理由
気密性が高いと外気の侵入が減り、冷暖房の効率が向上します。
また、計画換気が正しく機能し、室内の空気質も安定します。
2. Q値(熱損失係数)
意味
Q値は、「家の中の熱がどれだけ逃げやすいか」を表す数値です。
単位は W/m²K で、数値が低いほど断熱性能が高い家になります。
計算の仕組み
家全体から逃げる熱量 ÷ 延べ床面積 ÷ 温度差 で算出します。
壁・屋根・窓の断熱性能や気密性能が影響します。
目安
- 一般住宅:2.7〜5.0
- 高断熱住宅:1.6以下
- 北海道基準:1.3以下
3. UA値(外皮平均熱貫流率)
意味
UA値は、2020年以降の省エネ基準で採用されている指標で、家の外皮(壁・窓・屋根など)から逃げる熱の平均を表します。
単位は W/m²K で、数値が小さいほど断熱性が高いです。
静岡の基準値
- 省エネ基準:UA値 0.87以下
- 高性能住宅目安:0.46以下
- 最高等級(等級7相当):0.26以下
4. 3つの指標の関係性
- C値 … 隙間の大きさ(気密性)
- Q値 … 熱の逃げやすさ(断熱+気密)
- UA値 … 外皮の断熱性能(断熱のみ)
つまり、UA値やQ値が良くても、C値が悪ければ快適性や省エネ効果は半減します。
この3つはセットで見ることが重要です。
5. 静岡での活用ポイント
静岡は温暖ですが、夏の猛暑・冬の底冷え・高湿度 があり、性能を軽視すると快適さが損なわれます。
- 夏:UA値を下げて日射熱をカット
- 冬:C値を下げて冷気の侵入を防止
- 通年:Q値を下げて光熱費を削減
高温多湿の梅雨対策や台風時の窓性能も合わせて考えると、より実用的な家になります。
まとめ
家づくりでは、見た目や間取りだけでなく、C値・Q値・UA値 を確認することが重要です。
数値が良いほど快適で省エネな暮らしが可能になり、長期的な住宅の価値も向上します。
静岡で家を建てるなら、これら3つの性能をバランス良く高める設計をおすすめします。
次回予告
次回は、「全館空調の仕組み」 について詳しく解説します。
各部屋の温度差がなくなる快適な住まいの秘密と、導入時の注意点をご紹介します。
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