
光熱費の削減効果を数値・事例で比較する方法とは
断熱リノベ後に“どれだけ得をするか”をリアルに検証する
断熱改修で得られる価値は“快適性”だけじゃない
断熱リノベーションを検討する際、必ず出てくる質問があります。
「本当に光熱費が下がるの?」「改修費用を回収できるか?」──。
その答えを探すためには、実際の数値と事例をもとに比較することが最も説得力があります。
この記事では、国内のデータをもとに、断熱リノベ後の光熱費削減の効果を整理し、その“見える価値”を皆さまにお伝えします。
光熱費削減に関する代表的な事例
事例:窓の断熱改修による光熱費削減効果
戸建て住宅で、既存のアルミサッシ+単板ガラス仕様の窓を、高性能な複層ガラス+樹脂サッシ仕様に全面改修したところ、年間の光熱費が 約2万3,000円削減 されたという報告があります。
具体的には、改修前の年間光熱費が約35.6万円、改修後が約33.3万円、
という推移が見られたとのことです。
この例は、窓だけでも“見える効果”があることを証明しています。
事例:総合断熱リノベによる削減効果
別の事例では、断熱と気密性能を一気に高めたリノベーションにより、年間で 10万円近くの光熱費削減 を実現したというデータも報告されています。
例えば、築年数のある住宅で全面的な断熱改修(屋根・壁・床・窓まで)を行った結果、光熱費が改修前から大きく下がったケースが掲載されています。
こういった事例を見ると、断熱リノベの投資が“回収可能なもの”である可能性が見えてきます。
光熱費削減率・試算モデル
以下は、断熱リノベによる削減効果をシンプルなモデルで試算した例です(参考モデル)。
改修前 光熱費 | 削減率目安 | 改修後 光熱費 |
---|---|---|
年間 40万円 | 15〜25%削減 | 年間 30〜34万円 |
年間 30万円 | 10〜20%削減 | 年間 24〜27万円 |
改修規模・仕様・地域気候・住宅性能によって大きく変動しますが、このような目安を持っておくと「見積もりの妥当性」を判断しやすくなります。
削減効果を左右する要因
削減効果は断熱リノベの仕様だけで決まるわけではありません。以下のような要素が効率を大きく左右します。
① 施工精度・気密性
断熱材がきちんと隙間なく施工され、気密性能(C値など)が優れていることが削減効果のカギです。
断熱材だけ高スペックでも、隙間風が入れば性能は発揮されません。
② 建物の形状・開口部面積
大きな吹抜け・広い窓・複雑な形状の建物ほど、熱の出入りが多くなり、その分断熱改善効果も大きく出る可能性があります。
③ 暖冷房の運用方法・ライフスタイル
断熱性能を高めても、無駄に暖房を強めたり、こまめにオンオフするような運用では効果が限定的になります。
温度設定・風量管理・遮熱の取り入れなど、運用面も重要です。
④ 地域気候・外気差
寒冷地では断熱性能の差がより効果を発揮します。一方、温暖地域では夏期の遮熱対策も加味した設計が必要です。
削減効果を最大化するための工夫
- 部分リノベでは“窓・サッシ”から始める
窓は熱の出入りが多い部位のため、コスト対効果が高い入り口となります。 - 断熱・遮熱性能のバランス設計
夏の暑さを抑えるための遮熱仕様(庇、ガラス仕様、日射遮蔽など)も組み込むと年間通して光熱費抑制に貢献します。 - 高効率設備との併用
断熱向上と並行して、効率の良い給湯器・冷暖房機器・照明への更新を行うことで、光熱費改善効果を累乗的に高めることができます。 - 段階リノベで確実に改善
全部を一度に改修するのではなく、優先度の高い部位から段階的に手を入れてゆくことで、費用負担を抑えつつ効果を実感しやすくなります。
まとめ:数値で見る断熱リノベの価値
断熱リノベーションは、“暮らしの質の向上”だけでなく、光熱費の削減という実利的な価値を伴います。
実例データをもとに、数万円~数十万円の削減が可能であることが実証されています。
ただし、仕様・施工精度・環境・運用方法によって結果は大きく変わるため、見積もり時には“削減効果の仮算定”を依頼し、他社提案と比較できるようにしておくことをおすすめします。
次回予告
次は「快適性(温度差・湿度・風通しなど)改善の実例を見る」をテーマに、断熱リノベによる住環境変化をリアルなデータで紹介します。
資料請求・お問い合わせ
資料請求はこちらから
賢い夫婦がやっぱり選んだ注文住宅専門工務店「かおり木工房」
住所:静岡市葵区瀬名川1‑27‑53
電話:054‑261‑2807(受付 10時〜17時)
社長直通:090‑6587‑4713(「HP見た」とお伝えください)
施工エリア:静岡市・焼津市・藤枝市