
遮熱塗料で家は本当に涼しくなる?断熱材を軽視してはいけない本当の理由
こんばんは、かおり木工房のそうのです。
最近、お客様との打ち合わせでこんな質問をいただきました。
「遮熱塗料を外壁に使えば、断熱材はそんなに必要ないんですよね?」
なるほど、たしかに広告や動画ではよく見かけます。
“遮熱塗料で表面温度◯度ダウン!”なんてキャッチコピー。
でもそれ、実は「涼しくなる=断熱できている」ではありません。
今日は、遮熱と断熱の違いをしっかり解説しながら、
本当に「家の中を涼しく保つ」ために必要な考え方をお伝えします。
☀️ 遮熱塗料ができること──“表面温度”は下げられる
遮熱塗料は、赤外線(太陽熱)を反射しやすくする塗装技術のこと。
屋根や外壁の「表面温度」が上がりにくくなるため、
金属屋根などでは実際に10℃以上下がるケースもあります。
この点は間違いなくメリット。
屋根裏や外壁面の温度上昇を抑える効果はあります。
でもここで勘違いしやすいのが、
「表面温度が下がれば、家の中も涼しくなるんでしょ?」という考え方。
実はこれ、半分だけ正解で、半分は間違いです。
🧱 なぜ断熱材が“本丸”なのか?
遮熱は“熱を入れない”ための技術。
対して、断熱は“入ってきた熱を通さない”ための技術です。
つまり、遮熱塗料を使っても、
完全に熱を防げるわけではありません。
夏の強い日射は、屋根・壁を通じてじわじわ内部へ伝わります。
このとき、断熱材がしっかり入っていなければ、
- 天井からの輻射熱で部屋がムワッと暑い
- 外壁付近が熱を帯びてエアコン効率が悪い
──といった現象が起きてしまいます。
要するに、遮熱だけでは“決定打”にはならないということ。
🌡️ 室温を守るのは「断熱+気密+日射遮蔽」
家の中が本当に涼しく保てるかどうかは、
- 断熱性能(UA値)
- 気密性能(C値)
- 日射遮蔽(軒や庇、外付けブラインド)
この3つがセットで揃ってこそ成り立ちます。
かおり木工房では、
高性能グラスウールの適切な厚み(壁89mm)に加えて、
- C値0.3以下
- 南面の庇設計
- 松尾式全館空調+一種換気
──といった「空気の流れと熱の動き」まで設計したプランをご提案しています。
これにより、“遮熱塗料に頼らなくても”
しっかり涼しく・快適な住まいが実現できるのです。
🎯 「安易な楽ワザ」が高くつく家もある
遮熱塗料は、たしかに“補助的”には有効です。
でも、それを断熱材の代わりに使うような提案には、正直注意が必要。
とくに「断熱等級6なのに暑い」と感じている家は、
断熱材そのものより、
- 屋根からの熱の侵入
- 通気不足・気密不足
- 設計段階の熱遮蔽ミス
が原因になっていることも多いのです。
💡 結論:遮熱は“補助”、断熱が“主役”
「遮熱塗料を塗れば、エアコンいらず!」
「外壁に塗るだけで涼しくなる!」
──このような宣伝文句にはご注意ください。
家の涼しさ・快適さは、
“魔法の塗料”ではなく、“科学的な設計”と“地道な施工”が支えています。
見えない部分こそ、大切に──。
かおり木工房は、「根本から快適をつくる家」をご提案しています。
それでは、また。
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