高断熱の家なのに「寒い」「暑い」と言われる本当の理由
“断熱材だけ”では語れない温熱設計の落とし穴
こんばんは、かおり木工房のそうのです。
今日の静岡市は、朝は冷たい空気でしたが、日中は日差しが出たり陰ったり、
季節の間を行き来するような落ち着かない一日でした。
そんな中、テレビでは早くも「暖房費の高騰」や「今年の冬の電気代予測」といった話題が増えてきました。
例年より寒暖差が大きくなる予想もあり、家の性能が“ごまかし”の効かない時期です。
そして、今日のテーマはまさにこの季節に多い相談。
「断熱等級6なのに寒いです…」
「UA値0.46って言われたのに、夏は暑いです…」
実は、これ、静岡でも本当に多い相談です。
性能等級が高い=快適、ではありません。
今日は大工出身の僕が、設計・気密・換気・温熱の現場を2000軒以上見てきた経験から
“真実”をひも解きます。
第1章:断熱材だけでは“快適”は作れない
──住宅性能を「断熱性能=全て」と誤解していませんか?
近年、断熱性能の等級が注目されるようになりました。
YouTubeでもInstagramでも、「断熱材はこれが最強!」という投稿が溢れています。
でも、ここにはひとつ大きな誤解があります。
断熱性能は、性能の“土台”にすぎない。
快適を決めるのは、もっと複雑な“組み合わせ”の設計です。
たとえば──
- 断熱材の性能は良いのに、窓の位置が最悪で日射を受けすぎてしまう家
- UA値は良いのに、夏の西日を遮る庇や袖壁がなく、室温が急上昇する家
- 高性能窓を入れたのに、間取りが悪く風・空気が回らない家
- 気密が悪く、暖房した熱が天井裏に逃げてしまう家
- 換気が計画通り動いておらず、湿気が溜まってカビや臭いが残る家
これらは実際に静岡県内でよくある例。
つまり、断熱材の種類や厚みは「パズルの1ピース」にすぎないのです。
第2章:性能の“嘘”が生まれる理由
──「UA値が高い=快適」ではない理由
UA値はあくまで外皮平均熱貫流率。
数字は“平均”です。
平均が良い=どこも快適
ではありません。
実際には…
●南側の窓が大きすぎる
→ 冬は暖かいが、春秋の暑さで苦しむ
●北側に大きすぎる窓
→ 熱が逃げやすく、冬は底冷えする
●東西の窓
→ 朝夕の強烈な日射で室温が急上昇
UA値は窓の面積や向きが違っても、
“平均化されてしまう”ため、
間取り・窓配置のミスが数字に現れないのです。
だからこそ、僕はいつも言います。
「UA値は“必要条件”であって“十分条件”ではない。」
かおり木工房は、UA値よりも
日射取得/日射遮蔽/空気の通り道/換気の流れ
まで含めて設計しています。
第3章:高断熱住宅の“暑さ問題”は窓から来る
──断熱材では防げない「日射熱」80%
断熱材は優秀です。
でも、夏の暑さは 窓が80%原因 なのはご存じですか?
たとえば…
- 西日が直撃すると、窓1枚でストーブ2台分の熱が入る
- 夏の夕方、LDKが蒸し風呂状態になる
- 冷房をつけても冷えず、家の中に熱の“袋小路”ができる
これは断熱材では防げません。
必要なのは──
✔ 夏の遮熱(庇・袖壁・窓の位置)
✔ 冬の日射取得(窓の高さとL字配置)
✔ 建物の角度(真南基準ではなく太陽高度で決める)
✔ 隣家・道路・山の位置関係
静岡市は南北に海と山があるため、地域ごとの差が激しい。
病院のように「地域診断」が欠かせません。
第4章:C値(気密)が悪いと、どんな家でも寒い
──断熱より先に“気密”を疑うべき理由
「C値なんて気にしなくていいです」
と言う会社、まだまだ多いです。
でも、これは完全に間違い。
どれだけ断熱材を良くしても、
気密が悪ければ、熱は外へ逃げ続ける。
実際に、お客様からの相談で最も多いのがこれ。
- 床が冷たい
- 夜になると部屋の温度が下がりすぎる
- エアコンを付けても温まらない
- 風が強い日に隙間風がする
原因はほぼ気密。
かおり木工房は
C値0.3以下(実測平均0.1〜0.3)を義務化。
“測って終わり”ではなく
「必ず結果を出す施工」にこだわっています。
第5章:換気の“神話崩壊”
──「三種換気なら十分」という誤解
三種換気(給気口+排気ファン)を“当たり前”と言う会社が多いですが、
今の家づくりでは、これはもう時代遅れです。
理由は簡単で
空気は設計した通りには流れないからです。
特に最近の高断熱住宅は、
- 気密が高い
- 部屋のドアが全て引き戸
- 全館空調でドアを閉める機会が増える
=三種換気では空気が“止まる”部屋が生まれやすい。
だから僕は、
一種換気+全館空調(松尾式 Ver3)
を採用しています。
- 全熱交換で湿度コントロール
- 空気の流れが安定
- 部屋ごとの温度差が最小化
- PM2.5や花粉もフィルターで減らせる
湿度の安定は快適性の根幹。
断熱材だけでは絶対に作れません。
第6章:「快適な家」には“太陽に素直な設計”が必須
──窓の位置は「南向き」だけで決めてはいけない
静岡市で最も多い相談はこれです。
「南側に大きな掃き出し窓をつけました。
夏が暑くてたまりません…」
当たり前です。
夏の南側は 太陽高度78°。
直射をほぼ受けないため、
南に大きい窓をつけても意味がないどころか、
冬の暖房負荷を増やします。
僕たちが採用しているのは
“太陽に素直な設計”。
- 冬の日射を最大限取る
- 夏の直射を正確にカット
- LDKの窓を太陽高度と角度で決める
- 隣家の高さ・窓位置まで計算する
「南に窓=日当たりが良い」は神話。
本当は“太陽のルートを読む”のが正解。
だから、かおり木工房は
敷地調査に4〜6時間かける
家づくりをしています。
第7章:「高断熱なのに寒い家」まとめ
──すべての原因は“断熱材単体で考えた家”
高断熱なのに寒い・暑い家には共通点があります。
●窓の位置が悪い
●日射遮蔽が弱い
●気密が取れていない
●換気が機能していない
●空気の流れが悪い設計
●建物角度を考慮していない
つまり、
「断熱材の性能は良いが、温熱設計がない家」です。
断熱材は家づくりの“材料”であって、
快適を作るのは
設計力・経験・実測値です。
最後にひとこと
答えはシンプルです。
快適な家は
断熱材ではなく
“設計によってつくられる”。
SNSでは語られない“静岡の実情”を踏まえ、
あなたの家が本当に快適になるよう
これからも本音でお伝えしていきます。
賢い夫婦がやっぱり選んだ注文住宅専門工務店「かおり木工房」
住所:静岡市葵区瀬名川1-27-53
電話:054-261-2807(10時〜17時)
社長直通:090-6587-4713(「HP見た」とお伝えください)
施工エリア:静岡市・焼津市・藤枝市
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