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“廊下が寒い家”は危険信号、空気が分断された家の末路とは

こんばんは、かおり木工房のそうのです。
今日の静岡市は一日を通して青空が広がり、秋らしい爽やかな陽気でした。
昼間は22℃まで上がりましたが、朝晩は10℃台と冷え込み、
「朝起きて廊下に出た瞬間ヒヤッとした」という声が聞こえてくる季節です。

そう、今の時期、“廊下が寒い”家ほど危ない
この「危ない」というのは、
ただの“寒い”ではなく——
“温熱設計の欠陥がある”という意味です。

今日は、家の中で最も見落とされがちな「廊下の寒さ」を切り口に、
なぜ空気が分断された家は危険なのか?
そして、どうすれば“家全体が温度の一枚布”のように心地よくなるのかを、
静岡の気候を踏まえてわかりやすく解説します。


第1章|廊下が寒い=空気が止まっている

廊下の寒さは、断熱の問題ではありません。
空気が流れていないことの証拠です。

家の中は本来、リビング・廊下・寝室・洗面脱衣所など、
それぞれの空間が「空気でつながる」ことで快適を保ちます。

ところが、気密が低く、換気や空調設計が不十分な家では、
暖かい空気がリビングに閉じ込められ、
廊下やトイレにはほとんど届かない。

結果として、

  • リビングは22℃
  • 廊下は15℃
  • トイレは13℃
    という“家の中の温度段差”が生まれるのです。

廊下が寒い家は、空気が“止まっている”家。
空気が止まる家は、やがて人の体も止まる——それが怖い現実です。


第2章|温度差が引き起こす「ヒートショック」のリスク

日本の住宅事故で最も多いのが、「ヒートショック」。
特に冬場の脱衣室や廊下での温度差によって、
血圧の急変や心筋梗塞が発生するケースが後を絶ちません。

国交省の調査では、
住宅内でのヒートショックによる死亡者数は年間1.7万人以上。
これは交通事故の4倍以上にあたります。

廊下が寒い家では、
・暖かいリビングから出た瞬間に体表温度が急降下
・血管が収縮して血圧が上昇
・入浴などで急激に再び拡張——この落差が命を奪うのです。

ヒートショックは「断熱性能の不足」ではなく、
「空気の設計がされていない」ことが原因。


第3章|なぜ廊下が冷えるのか?構造的3つの原因

① 部屋単位での冷暖房

部屋ごとにエアコンを分けて設計する“個別空調”では、
空気が循環せず、廊下が“熱の取り残しゾーン”になります。

リビングのドアを閉めるだけで気流が途絶え、
廊下は外気に近い温度になってしまうのです。


② 換気が「全熱交換」になっていない

三種換気(排気のみ)では、
外の冷たい空気がそのまま取り込まれ、
廊下やトイレ、洗面所が冷気ルートになってしまいます。

一種換気(熱交換換気)なら、
外気を室内の温度に近づけてから取り込むため、
温度ムラが発生しません。


③ 基礎断熱・気密不足

廊下は外壁と接している部分が多く、
床下の冷気や壁内の隙間風の影響を受けやすい空間です。

床断熱+C値1.0以上の家では、
床の表面温度が15℃以下になることも。
一方、C値0.3以下の家では、
床下温度を18〜20℃で安定させられるため、
廊下でも“素足で歩ける暖かさ”を保てます。


第4章|「廊下が寒い家」は“換気が死んでいる家”

廊下が寒い=空気が流れていないということは、
換気も機能していない証拠です。

24時間換気を止めたり、
ドアのアンダーカット(下の隙間)を塞いでしまうと、
空気の流れが分断されます。

その結果、
・湿気がこもりカビが発生
・CO₂濃度が上昇し眠気や頭痛が発生
・熱が対流しないため冷えが残る

かおり木工房では、
「空気が見える家づくり」を行っています。
換気経路を設計段階からシミュレーションし、
家全体で空気が“ゆっくりと循環する動線”を確保します。


第5章|“空気の分断”が生む住まいの劣化

温度ムラがある家は、人だけでなく建物も傷みやすい

暖かい部屋と寒い廊下が接していると、
その境界部分で結露が発生しやすくなります。

例えば、

  • 壁内の断熱が切れている部分
  • 扉やサッシの下枠
  • 床下と1階廊下の取り合い部

こうした箇所で“内部結露”が起きると、
構造木材が湿気を吸い、カビ・腐朽・シロアリの温床に。
長期的には住宅の耐久性を損ねてしまいます。


第6章|「空気をつなぐ設計」が快適性を決める

かおり木工房では、松尾式全館空調Ver3を採用しています。
特徴は、「温度を合わせる」のではなく、
“空気をつなげる”という発想です。

床下エアコンで温めた空気を、
壁内ダクトや小屋裏へ送り、
家全体をゆっくり循環させる。

その結果、

  • リビングと廊下の温度差:±0.5℃
  • 廊下とトイレの温度差:±1℃以内

どの部屋にいても同じ空気を感じる。
それが“家全体が呼吸している”ような快適性です。


第7章|“温度の一枚布”のような家をつくる3つの要点

  1. C値0.3以下の気密施工
     → 空気が設計通りに流れ、換気効率が最大化。
  2. 一種換気+全館空調の融合
     → 外気の冷たさを遮断し、空気を「整えて」循環。
  3. 基礎断熱+床下空調
     → 床の冷えを防ぎ、家全体を“下から暖める”構造。

これらが揃うと、
冬でも廊下の表面温度は20℃前後を維持。
温度ムラのない“穏やかな空気”が家全体に広がります。


第8章|“快適”とは、温度ではなく“空気の質”

「快適=暖かい」ではありません。
本当の快適さは、空気の動きが穏やかで、温度が安定していること

かおり木工房では、
家の中の“温度の地図”を設計段階で描きます。
床・壁・天井の温度、風の流れ、湿度、換気のバランス——
これらを一体で設計することで、
廊下でさえも“気づけば快適”という家を実現しています。


まとめ|“廊下が寒い家”は家のSOS

廊下が寒いのは、断熱ではなく設計の問題です。
「空気の動き」が途切れている。
「温度のバランス」が崩れている。

それを放置すると、
人の健康にも、家の耐久にも影響が出ます。

廊下の温度まで快適に保てる家は、
家族がどこにいても安心して過ごせる家。
かおり木工房は、そんな“家全体で呼吸する住まい”を追求しています。


賢い夫婦がやっぱり選んだ注文住宅専門工務店「かおり木工房」

住所:静岡市葵区瀬名川1-27-53
電話:054-261-2807(10時〜17時)
社長直通:090-6587-4713(「HP見た」とお伝えください)
施工エリア:静岡市・焼津市・藤枝市

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