生活音が気にならない間取りとは?藤枝市の工務店が防音設計のコツを解説
こんばんは、かおり木工房の宗野です。
藤枝市で暑い日に、夕方に短い雷雨が降ったあとは少しだけ涼しくなりますが、蒸し暑さの戻りも早いですね。窓を閉め切ってエアコンに頼る時間が長いこの季節は、実は家の中の音が気になりやすい季節でもあります。
今日のテーマは、生活音が気にならない間取りです。新築の後悔として意外に多いのが音の問題です。トイレの流れる音がリビングに響く、2階の足音が寝室に伝わる、深夜の洗濯機の音が気になる。建ててから気づいても、間取りはもう変えられません。今日は、防音室のような特別な設備の話ではなく、普通の家づくりで音のストレスを減らす間取りの考え方をお話しします。
なぜ新築の家で音が気になるのか
昔の家より今の家のほうが音が気になる、と言われることがあります。理由は大きく二つあります。一つは、間取りの変化です。リビング階段や吹き抜け、廊下の少ない間取りなど、空間をつなげる設計が主流になり、音も一緒につながるようになりました。もう一つは、家の外の音が入らなくなったことです。気密性の高い家は外の車の音や虫の声が聞こえにくくなる分、家の中の音が相対的に目立つようになります。つまり、今の家づくりでは、間取りの段階で音の行き先を設計しておくことが昔以上に大切なのです。
生活音は騒音の苦情としても身近な問題で、環境省も近隣の生活音への配慮を呼びかけています。家の外への音、家の中の音、両方を間取りで整えておくことが、家族にもご近所にも穏やかな暮らしにつながります。
音のゾーニングという考え方
音の間取り設計の基本は、ゾーニングです。家の中を、音を出す場所と静かにしたい場所に分けて、その二つを離す、あるいは間に緩衝帯を挟むという考え方です。
音を出す場所の代表は、リビング、キッチン、浴室、洗濯機置き場、トイレです。静かにしたい場所は、寝室、書斎、子どもの勉強部屋です。この二つが壁一枚で隣り合うと、音のストレスが生まれます。たとえば寝室の枕元の壁の向こうがトイレや洗面所という間取りは、図面ではコンパクトで効率的に見えますが、深夜の水音が気になる暮らしになりがちです。
間に挟む緩衝帯として優秀なのが、収納です。寝室とトイレの間にクローゼットを一つ挟むだけで、音の伝わり方は大きく変わります。収納は物をしまうだけでなく、音を和らげる壁としても働いてくれるのです。廊下や階段も同じように緩衝帯になります。
上下階の音への配慮
2階建ての家でご相談が多いのが、上下階の音です。特に注意したいのは、1階の寝室の真上に子ども部屋やトイレを配置しないことです。子どもの走る足音、椅子を引く音、深夜のトイレの排水音は、真下の部屋によく伝わります。理想は、寝室の上には収納やあまり使わない部屋を置くこと。2階のトイレは階段ホールの近くにまとめて、居室の真上を避けるのが定石です。
排水管の経路も音に関わります。2階の水回りの排水管がリビングの壁の中を通ると、水の流れる音が壁から聞こえてきます。配管を居室から離れた位置にまとめる、防音仕様の配管材を使うといった配慮は、設計段階でしかできません。
また、共働きで生活時間がずれるご家庭や、二世帯住宅では、音のゾーニングの重要度がさらに上がります。親世帯の寝室と子世帯のリビングの位置関係は、二世帯の間取りで最初に確認すべきポイントだと私たちは考えています。
窓と断熱がつくる静けさ
ここで、家の性能と音の関係にも触れておきます。外からの音に対しては、窓が最大の弱点です。壁に比べて窓は音を通しやすく、昔ながらの一枚ガラスのアルミサッシでは、外の車の音も虫の声も筒抜けです。私たちが標準で使う樹脂サッシの複層ガラスは、断熱のための仕様ですが、気密性が高くガラスも厚いため、結果として外の音もぐっと入りにくくなります。
高気密・高断熱の家にお住まいのお客様から、雨の日に雨音で気づかないくらい静かだと言われることがあります。松尾式のG3断熱で壁の断熱材が厚くなることも、外の音を和らげる方向に働きます。静けさを目的に性能を上げるわけではありませんが、断熱・気密にこだわった家は、結果として静かな家になる。これは住んだ方が一番実感される部分です。
そして家の中の音については、先ほどのゾーニングに加えて、ドアの選び方も効きます。音に配慮したい部屋は引き戸より開き戸のほうが密閉性は高く、寝室や書斎には向いています。逆に多少の音より出入りのしやすさを優先する場所は引き戸。適材適所で使い分けます。
設備の音と夜の暮らし
間取りのゾーニングとあわせて考えたいのが、設備の音です。共働きのご家庭では、洗濯機を夜に回すことが多くなります。洗濯機置き場が寝室や子ども部屋の壁一枚隣にあると、脱水の振動音が眠りを妨げます。夜運転を前提にするなら、洗濯機置き場は寝室から離す、間に収納を挟むといった配慮が効きます。食洗機やお風呂の自動お湯はり、給湯機の運転音など、夜間に動く設備は意外に多いものです。24時間換気や全館空調の運転音は最近の機種ではかなり静かになっていますが、吹き出し口が枕元の真上にならないようにするなど、細かな配慮も設計時に確認しておきたい部分です。
在宅ワークが定着した今は、オンライン会議の声も新しい生活音になりました。書斎をリビングの隣に置くなら扉の種類を工夫する、寝ている家族の近くを避けるなど、働く場所の音も間取りで整えておくと、家族みんなのストレスが減ります。
また、静岡市や焼津市、藤枝市の幹線道路沿いや線路の近くで土地を検討されている場合は、窓の性能と寝室の配置がより重要になります。道路側に水回りや収納を配置し、寝室を反対側に置くだけでも、夜の静けさは大きく変わります。土地選びの段階から音の視点を持っておくと、間取りの自由度が上がります。
まとめ
生活音の後悔は、住んでみて初めて気づくことが多いのに、対策は間取りの段階でしかできない。ここが音の問題の難しいところです。音を出す場所と静かにしたい場所を分ける、間に収納を挟む、寝室の上と隣に水回りを置かない、窓と断熱で外の音を絶つ。この基本を押さえるだけで、家の静けさは大きく変わります。
藤枝市・静岡市・焼津市で家づくりをお考えの方は、間取り図を音の視点でチェックするお手伝いもしています。今の住まいで気になっている音のことから、かおり木工房にお聞かせください。
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