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家鳴り

こんばんは。かおり木工房の石川です。

『家鳴り(やなり)』という現象をご存知でしょうか?

木造住宅では、突然、壁や天井から『バキッ』という音がすることがあります。

これが『家鳴り』です。

 

小さい音なら、特に気にならないかとは思うのですが、

結構大きな音で、バキッと音が鳴るので、

(家が壊れてしまうのではないか・・・)と心配になって連絡をくださる方もいます。

その場合、ご都合をお聞きして確認にお伺いさせて頂くのですが、

建物には特に異常がなく、家鳴りという現象の説明をさせて頂く事が多いです。

 

どんな説明をしているかと言うと、こんな感じです。

 

「木材は、大気中の水分を吸ったり吐いたりする機能があります。

この際に、水分を含めば大きく、放出すれば小さく。を繰り返すため、

木材を固定している箇所が伸び縮みをすると、

無理に収縮をしようとして、細かいひび割れが起こり、

音が鳴るケースが多く考えられています。

 

新築の場合は、材料がまだ若いため、家に馴染んでいない事が多く、

しばらくは家鳴りを覚悟してもらわないといけません。

 

無垢の材料を多く使用してあるお家は特に多く、

収縮をある程度見越して施工を進めていても抑える事は出来ません。

 

例えば、床材を貼るときに、ある程度動くことを見越して、

隙間を開けて貼っていくのですが、動きが一定でないため、

年々隙間が空いてくる箇所が出たりします。

 

こればかりは、木材の特性なので、止める事が出来ません。

冬場が空気が乾燥するため、家鳴りが多いのですが、

最近は、エアコンで空気が乾燥するため、

外出時に水分を含んだ躯体が、

在宅時にエアコンや除湿器で乾燥して音が鳴る事も考えられます。」

 

 

年々、少なくなる現象ではありますが、

新築のお家に何度も移り住むことは少ないと思うので、

家鳴りを知っている方も少ないのも現実。

 

(案外、業界では当たり前になってしまっていて、

その現象が起こるまでお客様には説明がされないのも現実です・・・)

 

知らないでいると、家が壊れてしまうような不安や

怪奇現象が起こっているような不気味さがありますが、

実際は、ただ木が生きている(家が生きている)証ですので、

お家も家族の一員だと思って、許してあげてほしいです(終)