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静岡 工務店 壁の仕上げ 塗り壁 クロス

壁の仕上げの選び方とは?静岡市の工務店がクロスと塗り壁を解説

こんばんは、かおり木工房の宗野です。

十月の静岡は、朝晩と日中の気温差が大きくなってきました。この時期になると、壁の表面に手を当てたときの感触が場所によって違うことに気づかれる方がいます。冷たい壁、そうでない壁。そして打ち合わせでも、そろそろ内装を決める時期に入られたご家族から、壁の仕上げについてご相談をいただくようになります。

静岡市で壁の仕上げを迷われる理由

壁の仕上げは、家の中でいちばん面積の大きい部分です。床よりも天井よりも、目に入る面積は壁が多い。それなのに、決める段階になると急に判断が難しくなります。

理由はいくつかあります。まず、選択肢の幅が広すぎることです。ビニールクロスだけで何千種類もあり、そこに塗り壁や板張りといった選択も加わります。次に、価格の差が大きいことです。同じ面積でも、選ぶものによって数倍の差が出ます。そして、耳にする情報が整理されていないことです。自然素材が体によい、調湿するから結露しない、といった話が並び、どこまで本当なのか判断しづらい。

静岡市・焼津市・藤枝市で家を建てられる方の多くは、限られた予算の中で優先順位を決めています。壁の仕上げにどこまでかけるべきかという問いは、性能にかけるお金との配分の問題でもあります。だから今日は、それぞれの特徴を正直にお話しして、どう選ぶかの考え方をお伝えしたいと思います。

ビニールクロスの実力と限界

今の日本の住宅で最も多く使われているのが、ビニールクロスです。塩化ビニルの薄いシートを壁に貼るもので、下地の石膏ボードにパテで平らにしてから貼ります。

利点は明確です。価格が抑えられ、色や柄の選択肢が膨大で、汚れを拭き取れるものが多く、施工の期間も短い。傷んだ部分は張り替えができ、数年後に部屋の雰囲気を変えることもできます。お子さんが小さいご家庭では、拭ける壁であることの実用性は大きいです。

一方で、限界もあります。まず、質感です。近くで見ると、表面に印刷された柄であることが分かります。石や木、塗り壁を模した柄もありますが、本物とは違う見え方になります。次に、継ぎ目です。クロスは幅が決まっているため、必ず継ぎ目があり、年月が経つとその線が目立ってくることがあります。木造住宅では構造が動くので、開口部の角などに割れが出ることもあります。

それから、通気性です。ビニールは水蒸気をほとんど通しません。壁の中の湿気の動きを考えたとき、これは条件によって有利にも不利にもなります。ここは後ほど詳しくお話しします。

塗り壁のメリット・デメリット

塗り壁は、左官の職人が壁に材料を塗り付けて仕上げる方法です。漆喰、珪藻土、土を使ったもの、樹脂を混ぜたものなど、材料はさまざまです。

最大の魅力は質感です。継ぎ目がなく、面としてつながった仕上がりになります。光の当たり方で表情が変わり、時間が経っても印刷物のような古びた感じが出ません。塗り方によって、平らにも、あえてむらを残す仕上げにもできます。手仕事の跡が残る壁は、住むほどに愛着が出るものだと感じています。

デメリットも正直にお伝えします。まず費用です。材料費だけでなく、職人の手間がかかるため、ビニールクロスの数倍になることがあります。家中の壁を塗り壁にすると、全体の予算に響きます。

次に、汚れと補修です。多くの塗り壁は、表面が多孔質で、水拭きが難しいものがあります。手垢の付く位置や、お子さんが触る高さは汚れが目立ちます。部分的な補修はできますが、色と質感を完全に合わせるのは難しく、周囲との差が出ることがあります。

そして、ひび割れです。木造住宅は、木の乾燥や季節の変化で構造がわずかに動きます。塗り壁は硬い材料ですから、動きに追随しきれずに細いひびが出ることがあります。下地の作り方、繊維の入った材料の選定、伸縮を受け止める納まりで減らせますが、まったく出ないとは申し上げられません。

ですから私たちは、家中を塗り壁にするのではなく、効果の出る場所を選んで使うことをおすすめしています。玄関ホール、リビングの一面、来客の目に触れる壁。それだけでも空間の印象は変わり、予算も抑えられます。汚れやすい場所や個室は拭けるクロスにする、という組み合わせが現実的です。

板張り・木の壁を使うとき

木を壁に張る仕上げも選択肢のひとつです。杉や檜、松などの板を横や縦に張ります。

木の壁は、温かみのある見え方になります。手で触ったときの感触もやわらかく、塗り壁ともなじみます。傷が付いても、それが味として受け止められるという良さもあります。

注意すべき点は、乾燥による動きです。木は湿度で伸び縮みしますから、張った当初はぴったり合っていた板の間に、冬になると隙間が出ることがあります。これは木の性質であって不具合ではありませんが、知らずに見ると驚かれます。あらかじめ目地を取る張り方にしておくと、動きが目立ちません。

また、面積の取り方には気をつけます。木の壁は存在感が強いので、四面すべてを木にすると重く感じられることがあります。一面だけ、あるいは天井の一部というように、面積を絞ると効果が出ます。静岡は林業の地域でもありますから、県内の木を使うという選び方もひとつの楽しみになります。

調湿という言葉をどう受け止めるか

さて、ここが今日いちばんお伝えしたい部分です。

塗り壁や木の壁をおすすめする説明として、調湿という言葉がよく使われます。湿気を吸って吐き出すから、部屋の湿度が安定する、結露しない、カビが生えない。そういう説明です。

材料が水分を吸ったり放したりする性質は、確かにあります。実験でも確認されています。ただ、家一軒の湿度をその力で安定させられるかというと、私は慎重に申し上げたいと思っています。

部屋の湿度を決めているのは、主に三つです。外から入ってくる空気の湿度、室内で発生する水分の量、そして壁や窓の表面温度です。調理や入浴、洗濯物の乾燥、人の呼吸で出る水分は相当な量になります。それに対して壁が吸える水分の量は限られていて、しかも吸ったものはどこかで放出されます。表面の面積と材料の厚みで決まる容量には限りがあるのです。

結露が起きるかどうかは、空気中の水分量と、触れる面の温度で決まります。窓ガラスが冷えていれば、そこに水滴が付きます。壁の中が冷えていれば、そこで結露します。これは仕上げ材の種類では変えられません。断熱の厚さと連続性、そして換気の計画で決まる話です。

かおり木工房が松尾式のG3断熱を軸に、第一種換気と全館空調を組み合わせているのは、この順番を正しくしたいからです。断熱を厚くして壁や窓の表面温度を下げない。計画した量の換気で、室内で発生した水分を確実に外へ出す。この二つが整っていれば、湿度は安定し、結露も起きにくくなります。

そのうえで塗り壁を選ぶなら、それは正しい判断です。質感が好きだから選ぶ、手仕事の壁で暮らしたいから選ぶ。それで十分な理由です。逆に、性能の不足を仕上げ材で補おうとすると、期待した結果は得られません。壁の仕上げは、暮らしの質を上げるものであって、家の性能を担うものではない。ここを分けて考えていただきたいのです。

静岡市・焼津市・藤枝市で後悔しない壁の仕上げ

私たちが打ち合わせでお願いしているのは、部屋ごとに求めるものを言葉にしていただくことです。人が集まる場所なのか、寝るだけの場所なのか。汚れを気にせず使いたいのか、印象を大事にしたいのか。それが決まれば、どこに塗り壁を使い、どこをクロスにするかは自然に決まります。

そして、サンプルは必ず大きなものを、実際の光の下で見てください。手のひらほどの見本と、壁一面になったときの印象はまるで違います。白といっても何十種類もあり、照明の色によって見え方が変わります。完成見学会などで、実際の壁を見て触っていただくのがいちばん確実です。

予算の配分についても、正直な考えをお伝えしています。断熱や窓、構造にかけるお金は、住み心地と光熱費として毎日返ってきます。壁の仕上げは、張り替えや塗り替えで後から変えられる部分です。優先順位を決めるときは、後から変えられないものを先に固めるのが安全だと考えています。

まとめ

壁の仕上げは、ビニールクロス、塗り壁、板張りという大きく三つの選択肢があり、それぞれ費用、質感、手入れのしやすさ、補修の考え方が違います。家中を統一する必要はなく、印象を大事にしたい場所と、汚れを気にせず使いたい場所を分けて組み合わせるのが現実的です。

そして、調湿という言葉に家の性能まで期待しないことが大切です。湿度と結露を決めるのは断熱の厚さと連続性、そして換気の計画です。それが整った家で好きな仕上げを選ぶ、という順番でお考えください。静岡市・焼津市・藤枝市で新築や建て替えをお考えの方は、実際の壁を見ていただきながら、予算の配分も含めて一緒に決めさせていただきます。

参考:資源エネルギー庁 省エネポータル

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