二世帯住宅の音とプライバシーとは?焼津市の工務店が対策を解説
こんばんは、かおり木工房の宗野です。
十月の焼津は、夜になると虫の声が静かになってきて、家の中の音がよく聞こえる季節になりました。窓を閉めて過ごす時間が増えると、それまで気にならなかった音が耳につくようになります。この時期、二世帯住宅をお考えのご家族から必ず出るご相談があります。音のことです。
焼津市で二世帯の音のご相談が多い理由
二世帯住宅を建てられる方の多くは、まず費用や間取り、水回りを分けるかどうかから相談を始められます。ところが打ち合わせが進んでいくと、必ずこの話になります。夜に階下のテレビの音が聞こえたら気になるのではないか。孫が走る音で親世帯が休めなくなるのではないか。逆に、自分たちの生活音が親に迷惑をかけるのではないか。
この心配はもっともなものです。実際、二世帯で暮らし始めてから出てくる不満のうち、金銭の負担と並んで多いのが音の問題です。そしてこれは、住んでからでは直すのが難しい部分でもあります。
焼津市や藤枝市では、親御さんの敷地に子世帯が建てる、あるいは実家を建て替えて二世帯にするという形が多くあります。土地があるからこそ実現できる選択ですが、同じ屋根の下に二つの生活時間が並ぶという意味では、街中の家と同じ配慮が必要になります。
二世帯で問題になる音は三種類ある
音の対策を考えるとき、まず音の種類を分けることから始めます。性質が違うものを一緒に扱おうとすると、対策がぼやけます。
ひとつめは、空気を伝わる音です。話し声、テレビの音、電話の声、楽器の音。これは空気の振動として壁や扉、天井を通り抜けてきます。対策としては、壁の中に吸音する材料を入れる、壁の厚みを確保する、隙間をなくすといった方法が効きます。特に隙間は重要で、コンセントの穴や配管の通り道から音は簡単に抜けてきます。
ふたつめは、床を伝わる音です。足音、椅子を引く音、物を落とす音、子どもが走る音。これは構造そのものを振動が伝わっていくため、いちばん厄介です。天井に吸音材を入れただけでは止まりません。床の下地の構造、上の階の仕上げ材、そして家具の脚に至るまで、振動を伝えない工夫を重ねる必要があります。
みっつめは、設備の音です。水を流す音、排水が配管を通る音、浴室の換気扇、給湯器、エアコンの室外機。これは意外に見落とされます。特に排水音は、二階のトイレや浴室の配管が一階の寝室の天井裏を通っていると、夜中にはっきり聞こえます。
間取りで音を防ぐ考え方
対策の順番としては、まず間取りです。ここで防げるものは、費用をかけずに防げます。
いちばん基本は、上下階で何を重ねるかです。上の階の居室を、下の階の寝室の真上に置かない。これだけで足音の問題はかなり減ります。上の階のリビングの下には、下の階の収納や水回り、玄関ホールを置く。逆に、下の階の寝室の上には、上の階の収納やクローゼットを配置する。図面を描くときに、必ず上下階を重ねて確認します。
水回りの位置も同じ考え方です。二階のトイレや浴室を、一階の寝室の真上や隣に置かない。配管の縦方向の経路も、寝室の壁の中を通らないように振ります。これは設計の段階でしか動かせない部分です。
階段の位置も効いてきます。階段は上下階をつなぐ空間ですから、音の通り道になります。階段の上り口と下り口が、それぞれの世帯の生活の中心から離れていると、音が伝わりにくくなります。玄関を共用にする場合は、帰宅時間の違う世帯同士で、夜の出入りが寝室に響かない配置を考えます。
そして、収納やクローゼットを壁の代わりに使う方法があります。二つの部屋の間にクローゼットを挟むと、そこに物が入ることで音が伝わりにくくなります。壁を厚くするより現実的で、しかも収納が増えます。
仕様で音を防ぐ方法
間取りで防ぎきれない部分は、仕様で対処します。
床衝撃音には、床の下地に工夫を加えます。上の階の床仕上げの下に、振動を吸収する材料を入れる。梁と床下地の間に緩衝材を挟む。下の階の天井を、上の階の構造から吊り離す。どれも効果はありますが、階高が変わったり費用が上がったりしますから、必要な場所に絞って使います。
空気を伝わる音には、壁の中に繊維系の断熱材を充填するのが基本です。断熱のために入れる材料が、そのまま吸音の役割も果たします。加えて、壁の下地の作り方を工夫します。両面の石膏ボードが同じ柱で支えられていると振動が伝わりますから、そこを分ける方法もあります。
建具も忘れてはいけません。開き戸には必ず隙間があり、そこから音は抜けます。気密性のある建具を使う、下端に隙間をふさぐ部材を付けるといった方法で、体感は変わります。引き戸は開け閉めが楽ですが、音を止める力は開き戸より弱いので、寝室まわりでは選び方を考えます。
排水音には、配管に遮音材を巻く方法があります。費用はそれほどかかりませんが、住んでからでは壁を開けなければできません。二世帯で寝室の近くを配管が通るなら、最初から入れておくことをおすすめします。
音以外のプライバシーも同じくらい大切
音の話をしてきましたが、二世帯で暮らしてみると、音以外のことで気疲れすることもあります。
まず、生活時間の違いです。親世帯は早く寝て早く起きる。子世帯は夜が遅く、朝はぎりぎり。この差があると、朝と夜に動線が重なります。洗面や玄関で顔を合わせる時間を減らしたいなら、洗面を二か所にする、玄関を分ける、といった判断が要ります。費用はかかりますが、毎日のことです。
次に、来客です。親世帯にご友人が来る日、子世帯に同僚が来る日。玄関とリビングが共用だと、どちらも気を使います。玄関を分けるか、共用でもそれぞれの居室へ行く道筋が交わらないようにしておくと、気楽になります。
そして視線です。玄関を出入りする姿、洗濯物、車の出入り。窓の向きや配置で、お互いの生活が見えすぎないようにすることもできます。見えないようにするというと冷たく聞こえますが、適度に距離があるほうが関係は長続きする、というのが多くのご家族を見てきた実感です。
逆に、つながりを残すこともできます。親世帯の様子がさりげなく分かる位置に窓を設ける。通り道に腰掛けられる場所をつくる。完全に分けるのではなく、どこでつながり、どこで離れるかを設計で決めるという考え方です。
高気密高断熱と音の関係
ここで、性能の話にも触れておきます。
かおり木工房は松尾式のG3断熱を軸に、第一種換気と全館空調を組み合わせた家づくりをしています。断熱材を厚く入れ、隙間を減らす家づくりは、結果として音にも効いてきます。壁の中が繊維系の断熱材で満たされていること、そして家の隙間が少ないことは、外からの音が入りにくいことにつながります。幹線道路の近くや、線路の近くの敷地では、この違いをはっきり感じていただけます。
ただし、注意すべき点もあります。外の音が入りにくい静かな家では、家の中の音が相対的に目立ちます。外がにぎやかな家では気にならなかった階上の足音が、静かな家では耳につくことがあるのです。ですから高性能な家ほど、内部の音の計画を丁寧にやる必要があります。
また、全館空調でダクトを通す家では、ダクトが部屋と部屋をつなぐ経路になります。設計の段階で、寝室同士がダクトで直結しないように振り分ける、消音の措置を取るといった配慮をします。換気や空調の機械の音についても、機器の置き場所を寝室から離すことが基本です。性能を上げるほど、こうした細部への配慮が結果を左右します。
焼津市・静岡市・藤枝市で二世帯を考えるときに
私たちが二世帯の打ち合わせで最初に伺うのは、間取りの希望ではなく、それぞれの世帯の一日の過ごし方です。何時に起きて、どこで食事をして、いつ入浴して、何時に寝るのか。どちらの世帯にも同じ質問をします。
この二つを並べると、重なる時間と離れる時間が見えます。重なる時間に使う場所は共用でもよく、離れる時間に使う場所は分けたほうがよい。この整理ができれば、どこに費用をかけるべきかが決まります。すべてを分けるのは費用がかかりますし、すべてを共用にすれば気疲れします。
静岡市・焼津市・藤枝市という近い距離で仕事をしているからこそ、建てたあとのご家族の様子を長く見せていただけます。うまくいっているご家族に共通しているのは、遠慮ではなく設計で距離を確保していることです。言いにくいことを我慢する関係ではなく、そもそも気にならない造りにしておく。それが私たちの役目だと思っています。
まとめ
二世帯住宅の音は、空気を伝わる音、床を伝わる音、設備の音の三つに分けて考えます。上下階で何を重ねるか、水回りと寝室をどう離すか、階段をどこに置くかという間取りの判断でかなりの部分が防げ、残りを床下地や壁の充填、建具、配管の遮音といった仕様で補います。
そして、生活時間の違いや来客、視線といった音以外の配慮も同じくらい大切です。高気密高断熱の家は外の音が入りにくい反面、内部の音が目立つため、より丁寧な計画が必要になります。焼津市・静岡市・藤枝市で二世帯住宅をお考えの方は、それぞれの世帯の一日の過ごし方をお聞かせいただければ、どこを分けてどこをつなぐか、一緒に考えさせていただきます。
参考:環境省 騒音・振動対策
あわせて読みたい
かおり木工房では、静岡市・焼津市・藤枝市を中心に、高気密・高断熱・一種換気+全館空調(松尾式)の注文住宅を手がけています。家づくりに関することは何でもお気軽にご相談ください。
資料請求はこちらから
賢い夫婦がやっぱり選んだ注文住宅専門工務店「かおり木工房」
住所:静岡市葵区瀬名川1-27-53
電話:054-261-2807(9時から18時・水曜定休)
社長直通:090-6587-4713(「HP見た」とお伝えください)
施工エリア:静岡市・焼津市・藤枝市

















































