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静岡 工務店 夫婦の寝室を分ける間取り 老後の住まい

夫婦の寝室を分けるとは?静岡市の工務店が老後の間取りを解説

こんばんは、かおり木工房の宗野です。

朝晩の空気がひんやりしてきて、静岡市でも寝るときの掛け布団を一枚足したという方が増える時季になりました。この季節、打ち合わせで意外とよく出てくるのが、寝室の話です。

「実は今、寝室を別にしているんです」。五十代、六十代のご夫婦との打ち合わせで、少し言いにくそうにこう切り出される方がいらっしゃいます。新しい家では一緒の部屋に戻すべきなのか、それとも分けたままでいいのか。相談されると、私はいつも「分けることを前提に考えても、まったく問題ありませんよ」とお答えしています。

寝室を分けることは、仲の良し悪しの話ではない

最初に申し上げておきたいのが、夫婦の寝室を分けることは、関係が冷えたということでは決してないという点です。実際にご相談をお聞きしていると、理由のほとんどが身体的なものです。

就寝時間と起床時間が合わない。片方がいびきをかく。エアコンの好みの温度が違う。夜中にトイレに起きる回数が増えた。テレビや読書灯を点けたい人と、真っ暗でないと眠れない人がいる。どれも、年齢を重ねれば自然に出てくる違いです。

そして睡眠は、日中の体調と気分を大きく左右します。眠りが浅い状態が続くと、疲れが取れないだけでなく、些細なことで苛立ちやすくもなります。つまり、寝室を分けたことでよく眠れるようになり、結果として日中の会話が穏やかになった、というご家庭は少なくありません。睡眠と健康の関係については、厚生労働省が健康づくりの観点から情報を出しています(厚生労働省 健康)。

五十代からの家づくりで、この話が増える理由

建て替えや住み替えをご検討される五十代、六十代の方から、寝室の相談が増えるのには理由があります。

ひとつは、子どもが独立して部屋が余るタイミングだからです。今まで物理的に部屋数が足りなかったご家庭でも、新しい家では選択肢が生まれます。もうひとつは、この年代になると睡眠の質の変化を実感される方が多いためです。若いころなら気にならなかった物音や光が、気になるようになります。

そして三つ目に、これから先の二十年三十年をどう暮らすかを、真剣に考える年代だということがあります。仮に将来どちらかに介護が必要になったとき、部屋が分かれているほうが対応しやすい場面は確かにあります。介護用のベッドを入れる、夜間に人の出入りがある、といった状況を想定すると、寝室が独立していることが助けになります。

焼津市や藤枝市でも、建て替えのご相談をいただくご夫婦から同じお話をうかがうことが増えました。

間取りとしてどう設計するか

では、寝室を分けると決めた場合、どう設計すればよいのでしょうか。私たちがお伝えしているのは、完全に離すのではなく、つながりを残して分けるという考え方です。

たとえば、隣り合った二部屋にして、間に引き戸を設ける方法があります。普段は閉めて別々に眠り、必要なときには開け放って一室として使える。将来どちらかの体調が変わったときにも、この一枚の建具が効いてきます。

あるいは、主寝室に小さめの続き間を設ける形もあります。片方が早く休むときはそちらを使い、普段は書斎や趣味の部屋として使う。部屋の名前を「第二寝室」と決めてしまわず、使い方に幅を持たせておくと、暮らしの変化に付いてきてくれます。

もう一つ大切なのが、両方の部屋からトイレへの距離です。夜中に起きる回数は年齢とともに増えます。寝室からトイレまで、廊下を長く歩かず、段差もなくたどり着けること。この一点は、間取りを決めるときに必ず確認していただきたいところです。

収納とクローゼットをどう分けるか

寝室を分けるときに見落とされがちなのが、衣類の収納です。

それぞれの寝室に個別のクローゼットを設ける方法もありますが、私たちがよくご提案するのは、二部屋のあいだにウォークスルーのクローゼットを挟む形です。両側から出入りできるようにしておくと、衣類は一か所にまとまり、着替えの動線も短くなります。それでいて寝室そのものは分かれている。空間の効率としても悪くありません。

また、寝室が二つになると、家具の量も二倍になりがちです。ベッド、サイドテーブル、照明、収納。部屋の広さを確保しようとして、他の空間を削りすぎないように、全体のバランスを見ながら決めていく必要があります。寝室は眠るための場所ですから、必要以上に広くなくても構いません。

寝室が分かれても、温度は分けないほうがいい

ここからは、工務店として最もお伝えしたい部分です。寝室を分けるとき、それぞれの部屋を個別のエアコンで冷暖房するという発想になりがちです。しかし私は、その考え方はおすすめしていません。

理由は、部屋ごとに温度差ができるからです。冬の夜、暖かい寝室から冷えた廊下へ出て、さらに冷えたトイレへ行く。この温度の落差が体に負担をかけることは、ヒートショックという言葉でよく知られています。特に高齢になるほど、急激な温度変化は避けたいものです。

かおり木工房では、松尾式の考え方に沿ってG3水準の断熱と高い気密性能を確保したうえで、一種換気と全館空調を組み合わせる設計を基本にしています。家じゅうの温度差を小さく保てば、寝室が二つに分かれていても、どちらの部屋も、その間の廊下も、トイレも、同じような温度で保てます。部屋の使い方は分けても、温度環境は分けない。これが老後の住まいで本当に効いてくる考え方です。

静岡は温暖な地域と言われますが、冬の明け方の冷え込みは決して甘くありません。特に静岡市の山側や、朝の放射冷却が効く日は、室内でも油断できない冷え方をします。断熱と気密が確保できていれば、エアコンの台数を増やさずとも家全体を穏やかな温度で保てるので、光熱費の面でも無理がありません。

まわりの目を気にする必要はない

ご相談のなかで、「親戚に何か言われないでしょうか」「不仲だと思われませんか」と気にされる方がいらっしゃいます。

お気持ちはわかりますが、住まいは他人のためではなく、そこで毎日を過ごすご夫婦のためのものです。よく眠れる状態を確保することは、健康を守ることでもあります。それに、間に引き戸を設けておけば、来客のときは開け放って広い一室として見せることもできます。設計の工夫で解決できる話です。

大切なのは、お二人で率直に話し合って決めることだと思います。片方が我慢して一緒の部屋にしているという状態のほうが、よほど暮らしに影を落とします。私たちは、そのお話し合いの材料として、いくつかの間取りの選択肢をお出しする役割だと考えています。

まとめ

夫婦の寝室を分けるという選択は、睡眠の質を守るための現実的な工夫であり、五十代六十代からの家づくりではごく自然な選択肢のひとつです。設計するときは、完全に離すのではなく引き戸や続き間でつながりを残しておくこと、両方の寝室からトイレへの動線を短く段差なく確保すること、クローゼットを共有して効率よくまとめること。この三点を押さえておくと、将来の変化にも対応できます。

そして何より、部屋は分けても温度は分けないこと。家じゅうの温度差が小さい家は、老後の暮らしを静かに支えてくれます。静岡市・焼津市・藤枝市で建て替えや住み替えをご検討中でしたら、寝室の話も含めて、遠慮なくご相談ください。言いにくいことこそ、設計で解決できることが多いのです。

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かおり木工房では、静岡市・焼津市・藤枝市を中心に、高気密・高断熱・一種換気+全館空調(松尾式)の注文住宅を手がけています。家づくりに関することは何でもお気軽にご相談ください。

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