子ども部屋の間仕切りはいつ?可変間取りの考え方を静岡市の工務店が解説
こんばんは、かおり木工房の宗野です。
静岡市の小中学校ももう少ししたら夏休みも終わりますね。子どもたちが家で過ごす時間が長くなるこの季節は、子ども部屋のあり方を考えるのにちょうど良いタイミングです。
今日は、家づくりのご相談で悩まれる方がとても多い「子ども部屋の間仕切り」についてお話しします。最初から一人一部屋に仕切っておくべきか、広い一室にしておいて後から仕切るべきか。答えはご家族ごとに違いますが、判断の物差しは共通しています。
なぜ間仕切りのタイミングで悩むのか
子ども部屋の難しさは、必要とされる期間が意外と短いことにあります。小さいうちは親のそばで過ごすため個室はほとんど使われず、本格的に必要になるのは小学校高学年から。そして大学進学や就職で家を離れれば、個室としての役目は終わります。仮に10歳から18歳までとすれば、実質8年ほどです。
そのために最初から壁をつくり込むのか、それとも家族構成や成長に合わせて形を変えられるようにしておくのか。ここで大切になるのが「可変間取り」という考え方です。将来の変化を前提に、変えられる部分と変えられない部分を設計段階で切り分けておくのです。
最初から仕切る場合のメリット・デメリット
最初から個室に仕切っておく良さは、何といっても手間がないことです。成長に合わせた工事が不要で、壁の防音性も確保しやすく、エアコンや照明、収納も部屋ごとに最初から計画できます。
一方で、子どもが小さいうちは使われない部屋が長く続くこと、兄弟姉妹の人数や性別構成が想定と変わったときに融通が利きにくいことが弱点です。また、子どもが巣立ったあとに壁を取り払って広い部屋に戻すには、それなりの工事が必要になります。
後から仕切る場合のメリット・デメリット
広い一室でスタートする方法は、小さいうちは兄弟姉妹がのびのび遊べる大部屋として使え、成長したら二部屋に分ける、という流れが自然につくれます。兄弟姉妹で一室を共有する時期は、互いの気配を感じながら育つ良さもあります。
弱点は、いざ仕切る段になって費用と工事が発生することです。そして、この工事の負担の大きさは、新築時にどこまで仕込んでおいたかでまったく変わります。何も準備していない部屋を後から二つに分けようとすると、ドアの増設、窓の位置、照明とコンセントの配線、収納の確保と、想定以上の工事になりがちです。
新築時に仕込んでおきたい五つの備え
後から仕切る前提で新築するなら、次の備えを設計に織り込んでおきます。第一に、出入口のドアを最初から二つ設けておくこと。第二に、窓を左右対称に二つ配置し、分割後もそれぞれの部屋に採光を確保すること。第三に、照明のスイッチとコンセント、エアコン用の配管や下地を二部屋分用意しておくこと。第四に、間仕切り壁を立てる位置の天井と床に下地を入れておくこと。第五に、クローゼットを両側に分けて配置するか、可動式の収納家具で仕切れるようにしておくことです。
ここまで仕込んでおけば、将来の間仕切り工事は壁を一枚立てるだけの比較的軽い工事で済みます。可動収納や引き戸で緩やかに仕切る方法なら、工事なしで暮らしの変化に対応することもできます。
ひとつ注意したいのは音の問題です。可動収納や引き戸による間仕切りは手軽な反面、壁に比べると音は伝わりやすくなります。受験期など、しっかりした個室性が必要になる時期が見えているなら、下地を入れた位置に本格的な壁を立てる計画のほうが結果的に満足度は高くなります。仕切り方の選択は、求める個室性のレベルから逆算するのがコツです。
子どもが巣立ったあとの使い方まで考える
静岡市で家を建てるご家族の多くは、35歳前後から40代。つまり、家の寿命よりも子ども部屋として使う期間のほうがずっと短いことになります。だからこそ、巣立ったあとの使い方まで最初に描いておくことをおすすめしています。二部屋に仕切った壁を外して夫婦の趣味室にする、書斎と客間に転用する、収納部屋として使う。こども家庭庁の資料でも子育て環境と住まいの関係は重要なテーマとされていますが、子育て期の使いやすさと、その後の数十年の使いやすさは、両方セットで考えてこそ価値があります。
兄弟姉妹の構成で変わる仕切りのタイミング
実際にいつ仕切るかは、お子さんの人数・年齢差・性別の組み合わせで変わってきます。目安として、性別の違う兄妹・姉弟の場合は、上のお子さんが小学校高学年になる頃までに仕切るご家庭が多く、同性の兄弟・姉妹なら中学進学のタイミングまで一室を共有するケースもよく見られます。年齢差が大きい場合は、上の子の受験期に合わせて先に一部屋だけ確保し、残りをフリースペースとして使う方法もあります。
大切なのは、仕切る時期を親が一方的に決めるのではなく、お子さんの様子を見ながら柔軟に動けるようにしておくことです。可動収納で仕切れる備えをしておけば、「そろそろ一人の部屋が欲しい」という言葉が出たその月のうちに対応することもできます。子ども部屋は、間取り図の上の話ではなく、成長の節目に寄り添う話なのだと感じています。
仕切っても快適な温度を保てる家に
間仕切りの話で意外と見落とされるのが温度です。一部屋を二つに分ければ、エアコンも二台必要になるのが普通の家。夏の2階の子ども部屋は屋根からの熱で暑くなりやすく、受験期の集中力にも関わります。かおり木工房では、松尾式のG3断熱と全館空調により、間仕切りの有無にかかわらず家全体をほぼ同じ温度に保つ設計をしています。部屋を仕切ってもエアコンを増やす必要がなく、夏も冬も、家のどこで勉強しても眠っても快適。可変間取りの自由度は、実は家の温熱性能に支えられているのです。
まとめ
子ども部屋の間仕切りは、最初から仕切るか後から仕切るかという二択ではなく、わが家は何年その部屋を個室として使うのか、その後どう使うのかから逆算して決めるものです。後から仕切る場合は、ドア・窓・配線・下地・収納の五つの備えを新築時に必ず仕込んでおくこと。これだけで将来の選択肢が大きく広がります。
静岡市・焼津市・藤枝市で子育て期の家づくりをお考えの方は、お子さんの年齢と将来設計に合わせた可変間取りを一緒に考えてみませんか。かおり木工房までお気軽にご相談ください。
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