屋外水栓と外部コンセントの計画とは?静岡市の工務店が外まわりを解説
こんばんは、かおり木工房の宗野です。
十月に入り、静岡もようやく朝晩が過ごしやすくなってきました。日中はまだ日差しが強い日もありますが、外に出て庭の手入れをしたり、夏に使った道具を洗って片づけたりするのに、ちょうどよい季節です。この時期になると決まって伺うご相談があります。外の水道までホースが届かない、外で電気を使いたいのに延長コードを窓から引っぱっている、というお話です。
静岡市の家で外まわりの設備が足りなくなる理由
新築の打ち合わせでは、間取り、キッチン、お風呂、収納と、家の中の話に時間の大半を使います。壁紙の色や照明の位置まで熱心に決めていただくのに、外まわりの水栓とコンセントは「標準で付いているもの」として、ほとんど話題にならないまま図面が固まってしまうことが少なくありません。
標準で付くのは、たいてい水栓が一か所、外部コンセントが一か所か二か所です。これは最低限の数です。実際に暮らしてみると、車を洗う場所、自転車を置く場所、庭に水をやる場所、物を干す場所、掃除機をかけたい場所が、それぞれ別の方向にあることに気づきます。一か所では届かないのです。
静岡市は住宅地といっても敷地の形や向きに幅があり、南に庭を取れる家もあれば、道路側にしか外部空間がない家もあります。焼津市や藤枝市では敷地が広めで、駐車場と庭が離れている場合も多いです。だからこそ「標準で一か所」という考え方ではなく、自分の家の敷地でどこに何が必要かを一度考えていただきたいところです。
屋外水栓の計画で押さえておきたいこと
屋外水栓を考えるときは、まず何に使うかを書き出すのがいちばん早い方法です。庭の水やり、車やバイクの洗浄、自転車の掃除、靴やスニーカーの洗い、子どもやペットの足を流す、夏のプールへの給水、外に置いた鉢や道具の洗浄。用途が出そろうと、必要な場所が自然に見えてきます。
そのうえで考えたいのが高さです。地面近くの立水栓だけだと、バケツは置けても、しゃがまないと使えません。逆に腰の高さに付けておくと、バケツに水を溜めるのも、ホースをつなぐのも楽になります。年齢が上がるほど、しゃがむ動作は負担になります。五十代、六十代で家を建てられる方には、立ったまま使える高さをおすすめしています。
水を出したあとの受け方も大切です。水受けのない水栓を地面に付けると、その周りの土がぬかるみ、泥が跳ねて外壁が汚れます。コンクリートやタイルで小さな水受けをつくるか、既製の水受けパンを置くだけでも、後々の手間が変わります。洗ったものを一度置ける台があると、さらに使いやすくなります。
もうひとつ、お湯が出る水栓を検討される方も増えました。冬に車を洗う、外で手を洗う、ペットの足を流す、といった場面では、お湯が出ると使う回数が明らかに増えます。給湯の配管を延ばす必要があるため、後付けは簡単ではありません。必要かどうかを設計の段階で判断していただくとよいと思います。
静岡は温暖と言われますが、朝の冷え込みは本物です。屋外の配管は凍結への備えが必要で、水抜きのできる形や、日の当たる面に配置するといった工夫が効いてきます。北面の日陰にある水栓は、真冬の朝に出が悪くなることがあります。
外部コンセントはどこに何個必要か
外部コンセントは、水栓よりもさらに軽く扱われがちです。しかし実際に使う場面は思ったより多くあります。高圧洗浄機、電動工具、掃除機、庭の電動器具、クリスマスの飾り、屋外での作業灯、電気自動車の充電、夏のテントや水遊びの空気入れ。どれも延長コードを室内から引くとなると、窓や玄関を開けたままにすることになります。
おすすめしているのは、玄関まわりに一か所、駐車場側に一か所、庭やウッドデッキ側に一か所という配置です。三方向にあれば、たいていの作業が届く範囲に収まります。加えて、家の裏手に外部機器や物置を置く予定があるなら、そこにもう一か所あると安心です。
電気自動車を将来お考えなら、通常のコンセントとは別に考える必要があります。充電には専用の回路と容量が必要で、分電盤から駐車場までの配線経路を確保しておくかどうかが分かれ目になります。今すぐ設置しない場合でも、配管だけ通しておく、分電盤に空きを残しておくといった備えはできます。
そして地味ですが大事なのが、防水の形と高さです。外部コンセントは雨がかかる場所に付きますから、屋根や庇の下に入れるか、防水カバーの付いた製品を選びます。地面に近すぎると水はねや落ち葉で汚れ、高すぎると使いにくい。腰より少し低い位置が扱いやすいと感じています。
後から足すのが難しい理由
ここが今日いちばんお伝えしたいところです。外まわりの水栓とコンセントは、後から足すのが簡単ではありません。
水栓を増やすには、給水の配管を分岐させて地面の中を通す必要があります。外構が終わってコンクリートやタイルが打たれていれば、それを壊して掘ることになります。費用も手間も、新築時に一緒にやる場合とは比べものになりません。排水の受け方も同じです。
コンセントも同様です。外壁の中を配線が通っている家では、後から一か所増やすために、室内側の壁を開けるか、外壁の表面に配線を露出させることになります。見た目の問題だけでなく、外壁に新しい穴を開けることになります。
図面の段階なら、線を一本描くだけで済む話です。外構の図面と建物の図面を並べて、ここに水、ここに電気、と印を付けていく作業に三十分かけるだけで、十年、二十年の使い勝手が変わります。
外壁に穴を開けることと家の性能
屋外水栓も外部コンセントも、外壁を貫通します。ここが私たちが特に気をつかっている部分です。
かおり木工房は松尾式のG3断熱を軸に、第一種換気と全館空調を組み合わせた家づくりをしています。断熱材を厚く入れ、隙間を減らして家全体の温度を整える考え方です。この性能は、断熱材の種類や厚さだけで決まるものではありません。配管や配線が壁を通り抜ける一か所一か所を、きちんと気密処理してあるかどうかで、実際の数値は変わってきます。
小さな穴だから大したことはない、と思われるかもしれません。ですが、そうした穴がいくつも積み重なると、そこから冷たい空気が入り、壁の中で結露が起きる原因になります。冬の朝、コンセントのまわりだけ冷たい、という家は珍しくありません。
私たちは気密測定を行って、家全体の隙間の量をC値という数値で確認しています。数字を競うことが目的ではありませんが、貫通部の処理を一つずつ丁寧にやった家と、そうでない家の差は、測ると必ず出ます。外まわりの設備を増やすなら、その穴をどう処理するかまで含めて考える工務店に頼んでいただきたいと思います。
静岡市・焼津市・藤枝市で後悔しない外まわりの計画
私たちが打ち合わせでお願いしているのは、建物の図面と外構の図面を一緒に広げていただくことです。車をどこに停め、自転車をどこに置き、ごみをどこにまとめ、洗濯物をどこに干し、庭で何をするのか。その動きを線で追っていくと、水と電気が必要な場所は自然に決まります。
そして、今の暮らしだけでなく、少し先のことも一緒に考えます。お子さんが自転車に乗る年齢になる、親御さんが庭仕事をされる、車を買い替える、ペットを迎える。こうした変化は、外まわりの使い方に直接影響します。
静岡市・焼津市・藤枝市という限られたエリアで仕事をしていると、ご入居後にお伺いする機会が多くあります。そのときに「ここに水があればよかった」と伺うのは、私たちにとっても残念なことです。だから設計の段階で、必ずこの話をさせていただいています。
まとめ
屋外水栓と外部コンセントは、家づくりの中で最も軽く扱われながら、暮らしの中で毎週のように使う設備です。標準で一か所という前提を疑い、自分の敷地で何をするのかを書き出してみてください。使いやすい高さ、水の受け方、防水の形、そして将来の用途まで含めて考えると、必要な数と位置が見えてきます。
後から足すのが難しいこと、そして外壁を貫通する部分の処理が家の性能に関わることも、覚えておいていただければと思います。静岡市・焼津市・藤枝市で新築や建て替えをお考えの方は、図面をお持ちいただければ、外まわりの計画も一緒に考えさせていただきます。
参考:国土交通省 住宅・建築
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