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静岡 工務店 坪庭 ライトコート 採光

坪庭とライトコートとは?焼津市の工務店がメリット・デメリットを解説

こんばんは、かおり木工房の宗野です。

十月の焼津は、朝の海風に少し冷たさが混じるようになりました。日が短くなり、太陽の角度も低くなってきます。この時期になると、家の奥まで光が届かないというご相談を受けることが増えます。夏には気にならなかった暗さが、秋になって急に気になり始めるのです。

焼津市の敷地で家の奥が暗くなる理由

住宅地で家を建てるとき、多くの場合は南に庭を取り、北側に水回りや収納を配置します。これは理にかなった考え方ですが、敷地の間口が狭く奥行きが長い形だと、南からの光は手前の部屋で止まってしまいます。奥の部屋には、昼間でも照明が必要になります。

隣の家が近い場合も同じです。焼津市や静岡市の市街地では、隣家との距離が一メートルに満たないこともあります。そうなると、側面の窓を大きく取っても外壁を見るだけで、光もほとんど入りません。カーテンを閉めたままの窓、というのは珍しくない話です。

秋から冬にかけては、太陽の高さが下がります。これは南からの光が家の奥まで届きやすくなるという意味でもありますが、同時に、前の建物の影が長く伸びるという意味でもあります。夏に明るかった部屋が冬に暗くなるのは、この影の長さが変わるからです。

坪庭とライトコートの違いを焼津市の工務店が解説

こうした敷地で有効なのが、建物の内側に小さな外部空間をつくる方法です。日本の町家で古くから使われてきた坪庭は、まさにこの発想でした。

坪庭は、建物に囲まれた小さな庭のことです。名前のとおり一坪ほどの広さから成り立ち、そこに植栽や飛び石、水鉢などを置いて、室内から眺める景色をつくります。目的は光を取り込むことだけではなく、季節を感じさせることや、家の中に落ち着きを与えることにもあります。

ライトコートは、同じく建物に囲まれた外部空間ですが、採光と通風を主な目的とした呼び方です。植栽を入れず、砂利や土間で仕上げることも多く、より機能的な位置づけになります。どちらも本質は同じで、家の外周から光を取れないなら、家の内側に光の入り口をつくろうという考え方です。

実際の効果は小さくありません。二階建ての家で一坪の空を確保できれば、その周囲の部屋には天井近くから光が落ちてきます。窓の高さが上がるほど、光は部屋の奥まで届きます。隣家の窓と向き合わずに済むので、カーテンを開けたまま過ごせるという利点もあります。

坪庭やライトコートのデメリットと現実的な備え

良いことばかりではありません。むしろ、事前に知っておいていただきたい注意点のほうが重要です。

まず、建物の外周の長さが増えます。同じ床面積でも、内側に穴を開ければ、その分だけ外壁と窓が増えます。外壁が増えるということは、費用が増えるということであり、同時に熱が出入りする面積も増えるということです。断熱の計画を丁寧にしなければ、光は入るけれど夏は暑く冬は寒い、という結果になりかねません。

次に、雨仕舞いです。建物に囲まれた場所は、雨水の逃げ道が限られます。排水口が落ち葉で詰まれば、水位が上がって室内へ回り込むおそれがあります。台風の多い静岡では、この点をおろそかにできません。排水は二系統にしておく、掃除ができる位置に点検口を設ける、床の高さに余裕を持たせるといった備えが必要です。

そして手入れです。植栽を入れれば水やりと剪定が要りますし、落ち葉の掃除も続きます。外部からの出入りができない位置につくると、道具や土をどう運び込むかという問題が起きます。室内を通って運ぶことになるので、床を汚さない経路を考えておく必要があります。最初は楽しくても、十年続けられるかどうかを冷静に考えていただきたいところです。

断熱性能を整えたうえで小さな外部空間を持つということ

かおり木工房は、松尾式のG3断熱を軸に、第一種換気と全館空調を組み合わせた家づくりをしています。この性能があると、坪庭やライトコートに対する見方が変わります。

一般的には、外周が増えて窓が増えることは、熱の面で不利だと言われます。実際そのとおりですが、それは断熱と日射対策が標準的な場合の話です。壁と屋根の断熱を厚く取り、樹脂サッシと高性能なガラスを使い、夏の日射を軒や庇で遮る計画ができていれば、増えた分の熱の出入りは十分に抑えられます。そのうえで全館空調が家全体の温度をそろえるので、坪庭に面した部屋だけが寒い、ということが起きにくくなります。

むしろ、性能が整っている家でこそ、こうした小さな外部空間の良さが出ます。冬の朝、坪庭に霜が降りているのを暖かい室内から眺める。夏の夕方、風が抜けていくのを感じる。外の季節を感じながら、室内は快適という状態は、断熱と気密があってこそ成り立ちます。窓を大きく取ったから寒い、というのは性能の問題であって、設計の発想を狭める理由にはなりません。

焼津市・静岡市・藤枝市で坪庭を検討するときの判断

私たちがお客様に最初にお伝えするのは、坪庭が唯一の答えではないということです。家の奥が暗いという課題に対しては、他にも方法があります。階段の上に高い位置の窓を設けて光を落とす、室内窓で隣室の光を分ける、吹き抜けを使って上階から採光する。これらで足りるなら、建物の形を複雑にしないほうが、費用も維持の手間も軽くなります。

そのうえで、坪庭やライトコートが向くのは、間口が狭く奥行きの長い敷地、三方を建物に囲まれた敷地、そして眺める景色を暮らしの中に持ちたいという希望がはっきりしている場合です。目的が採光だけならライトコートで十分ですし、景色として楽しみたいなら植栽を入れた坪庭が向きます。

広さは、最低でも一坪、できれば一坪半ほど確保したいところです。狭すぎると光が落ちてこず、掃除もしにくくなります。壁の仕上げは、光を反射する明るい色にすると、同じ広さでもずいぶん明るく感じられます。

面する部屋も考えます。廊下や階段に面させると通るたびに目に入りますし、浴室に面させると入浴時の景色になります。ただし浴室に面させる場合は、視線が抜けない位置関係かどうかを確認する必要があります。

まとめ

坪庭とライトコートは、隣家が近く外周から光を取りにくい敷地で、家の内側から光と風を入れるための工夫です。効果は確かにありますが、外壁と窓が増えること、雨仕舞いに手を入れる必要があること、手入れが続くことを理解したうえで判断してください。

そして、断熱と日射の計画がそろっていれば、これらの不利は十分に抑えられます。焼津市・静岡市・藤枝市で家づくりをお考えの方は、まず敷地の形と周囲の建物を見せてください。坪庭が答えになることもあれば、別の方法が良いこともあります。実際の光の入り方を確かめながら、一緒に考えさせていただきます。

参考:e-Gov法令検索 建築基準法

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