掃除しやすい家とは?藤枝市の工務店が年末前に考える設計のコツを解説
こんばんは、かおり木工房の宗野です。
十一月も第一週が過ぎ、藤枝や静岡の街では、朝晩の空気がひんやりしてきました。日が短くなり、気がつけば、年末までもうあとわずかです。この時期になると、お客様との雑談のなかで「今年の大掃除は、どこから手をつけようか」という話題が、ちらほら出てきます。
実は、大掃除が大変かどうかは、掃除をする人の頑張りだけで決まるわけではありません。家の設計によって、掃除のしやすさは、大きく変わります。今日は、これから家づくりを考えられる方に向けて、掃除しやすい家の設計という視点でお話しします。奥様に特に読んでいただきたい内容です。
掃除が大変な家には、共通点がある
お住まいの掃除が大変だというご相談を聞いていると、共通しているのは、手間がかかる場所が、家のなかに多いことです。床と壁のすき間、細かい段差、凹凸の多いデザイン、手が届きにくい高い窓、といった場所です。見た目が素敵でも、掃除のたびに手間がかかる設計では、暮らしのなかで少しずつ負担が積み重なります。
毎日の掃除が億劫になると、ほこりが溜まり、さらに掃除が大変になるという悪循環が起きます。家の設計の段階で、掃除のしやすさを考えておくことは、暮らしの時間を取り戻すことにもつながります。
床と壁は、できるだけシンプルな形に
掃除のしやすさの基本は、平らで、連続している面が多いことです。たとえば、床と壁の境目にある巾木が出っ張っていたり、壁に細かい飾り棚がたくさんあったりすると、ほこりが溜まる場所が増えます。デザインとして魅力的な凹凸も、掃除のことを考えると、少し控えめにしておくのが賢明です。
床の素材も、掃除のしやすさに関わります。表面が凹凸の少ない素材は、掃除機やモップで一度にさっと拭けます。傷や汚れが目立ちにくい色を選ぶことも、日々の気楽さにつながります。ただし、素材の選び方は、足触りや温かさ、傷のつきやすさとのバランスで決めるものです。ご家族の暮らし方に合わせて、実際のサンプルを見ながら選んでいただくのがおすすめです。
窓まわりは、年末の大仕事になりやすい
年末の掃除で、いちばん大変な場所のひとつが、窓です。大きな窓、高い位置にある窓、外側に手が届かない窓は、掃除の負担が大きくなります。特に二階の窓や、吹き抜けの高窓は、きれいにするために脚立が必要になることもあります。
窓は、光と景色、通風のために大切な部分なので、減らせばよいというものではありません。大切なのは、窓の数と大きさ、位置を、掃除のしやすさとも照らし合わせて決めることです。手が届く位置に窓を配置する、外側を室内から拭けるタイプにする、すべり出し窓で外側に手が回るようにする、といった工夫があります。
ほこりが溜まる理由は、空気の流れにもある
意外と知られていないのが、ほこりの溜まり方は、家の空気の流れと関係している、ということです。換気が弱い家や、空気がよどみやすい間取りでは、ほこりが特定の場所に溜まりやすくなります。家具の裏、部屋の隅、廊下の端などが、その代表です。
私たちが手がけている松尾式のG3断熱の家は、高気密・高断熱に、一種換気と全館空調を組み合わせています。家全体の空気が、穏やかに循環する造りなので、空気のよどみが出にくくなります。もちろん、ほこりがゼロになるわけではありませんが、家のなかの空気を、偏りなく動かす設計は、日々の掃除の手間を減らす手助けになります。
また、結露が少ない家では、窓まわりのカビや水滴の拭き取りの手間が減ります。冬の朝に、毎日窓を拭く必要がない家は、思いのほか、暮らしが軽やかになります。
掃除道具の置き場所と、動線も大切
掃除のしやすさは、道具の置き場所にも左右されます。掃除機が遠い納戸にしまってあると、取り出すだけで億劫です。各階に掃除道具を置ける収納があれば、気づいたときにさっと動けます。コンセントの位置も、掃除機をかけやすい場所に、適度な間隔で配置しておくと、コードの抜き差しのわずらわしさが減ります。
キッチンや洗面、トイレなどの水まわりは、汚れが溜まりやすい場所です。壁や床の素材は、水や油をはじきやすいものを選び、継ぎ目が少ない造りにすると、拭き掃除が楽になります。家事の動線と掃除の動線は、重なる部分が多いので、間取りを考えるときに、一緒に検討していくのがおすすめです。
収納の中と、床の段差にも気を配る
掃除というと、床や窓に目が向きがちですが、収納の中も、ほこりや湿気が溜まりやすい場所です。奥行きが深すぎて奥まで手が届かない収納や、床との間に段差があって掃除機が入らない収納は、使ううちに掃除が後回しになります。収納の中は、扉を開けたときに全体が見渡せて、手前から奥まで一度に拭ける寸法にしておくのが理想です。
最近は、ロボット掃除機を使うご家庭も増えました。その場合は、部屋と部屋のあいだの床の段差を、できるだけなくしておくと、掃除機が自由に動けます。段差の少ない床は、ご高齢になったときのつまずきの予防にもなるので、一石二鳥です。掃除のしやすさを考えた設計は、長く安全に暮らすための設計と、重なる部分がとても多いのです。
最後に、ひとつだけ大切なことをお伝えします。掃除のしやすさは、家族の誰か一人が頑張るためのものではなく、みんなで分け合えるようにするためのものです。道具が取り出しやすく、拭く場所がわかりやすい家は、お子様やご主人も、自然と手伝いやすくなります。奥様ひとりに家事が集中しない暮らしは、家のなかの空気を、穏やかなものにしてくれます。
まとめ:掃除のしやすさは、設計で決まる
掃除しやすい家をつくるために、押さえておきたいことは、三つです。床や壁は、凹凸を減らして、シンプルな形にする。窓は、手が届くかどうか、外側を拭けるかどうかを考えて、数と位置を決める。そして、空気が循環する家にして、ほこりのよどみを減らす。この三つが、年末の大掃除の負担を、長い目で軽くしてくれます。
家づくりは、材料よりも設計です。毎日の暮らしの手間を減らす設計が、ご家族の時間のゆとりを生み出します。掃除のしやすさや、暮らしやすい間取りについてのご相談は、静岡市・焼津市・藤枝市の方は、お気軽にご連絡ください。
参考:国土交通省 住宅・建築
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